11月のアトピーケア(後編) |
- 気温の低下と共に、これから少しずつ空気の乾燥が進み始めます。
先月同様、角質層に水分を与える「保水」と、与えた水分を留める「保湿」の2点が大切になりますが、実際に、乾燥の度合いが進行する時期ですので、「保水」の量には注意を払うようにしましょう。
乾燥した状態の肌の多くは、乾燥の度合いに比例してダメージの度合いも異なってきます。
本来、健常な皮膚においては、皮膚のバリア機能が働き、異物について排除するように働きます。
この対象は、「水分」「ケアアイテムに配合されている有効成分」も同様です。有効成分の中には、ナノ化することで真皮に直接、配合した成分を届かせられるように設計されているものもありますが、「水分」についてはバリア機能がしっかり働くことで表面上には留まって汗腺などから少しずつお肌に浸透していきますので、すぐに角質層内に十分行きわたるところまでは難しくなります。
そこで大切なのが、「水分」系アイテムを何度も重ねて塗ることです。
不必要な水分が角質層に浸透することはありませんし、また水分蒸散により失われますから、与える水分は多めでも特に支障が起きることはありません。
乾燥のサインが出始めた頃から(ピリピリ、ムズムズ、チクチクしたお肌の違和感など)、保水系アイテムはたっぷり何度も重ね塗りを行うように意識しましょう。
なお、角質層に与えた水分を留める「保湿」ケアにおいては、痒みが強くなければ、一度の塗布で大丈夫でしょう。痒みが強く、皮膚を常に掻いている場合には、掻くことで塗布した保湿ケアが失われますので、定期的に補うようにすると良いでしょう。