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2月のアトピーケアのポイント

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  • 今年に入って、強い寒気が流れ込んで気温が低下、各地で大雪になるなど、冷え込みが強い状況が続いています。
    ヒトは恒温動物ですので、一定の体温を維持するよう自律神経が機能しています。
    ヒトの体温は血流によって運ばれる熱によって維持されますが、寒い時期、皮膚表面からの熱の放散を少しでも防ぐため、自律神経は皮下血流を「悪くする」ように機能します。皮下血流が悪くなることで内臓など重要な器官の熱が減らないように働くのです。
    外気に接する部分への熱の伝達が減る分、熱の放散は減りますが、それは同時に「汗をかかない」=「皮脂も出ない」、そして汗と皮脂によって形成される自分の力で行う「スキンケア」の機能も低下させていることを意味します。
    また、掻き壊しなどが見られた肌が修復されるためには、血液によって修復に必要な「物質」が届けられる必要がありますが、冷えの状態では、血流そのものが低下しているため、こうした肌のダメージの回復が遅れがちになります。
    このように、冷えの状態とは、単に手足が冷たく感じるだけでなく、アトピー性皮膚炎の方にとっては、肌の乾燥とダメージ肌が回復しない、という二重のマイナス点を抱えることになります。
  • 血流の改善は入 浴

  • こうした冷えの状態を改善することは、「血流の改善」が必要になるわけですが、血流を良くする身近な方法は「運動」と「入浴」です。
    ただ、運動の場合、寒さが厳しい今の時期、血流を改善するために求められる運動量は、気温が高い時期よりも多い量を求められ、身体が必要とする熱量を得ることは大変です。
    そこで実践したいのは、毎日の生活習慣である「入浴」を上手に活用することです。
    ただ、入浴は、温度や時間、入浴環境によって、アトピー性皮膚炎の肌状態にプラスとマイナスの両面をもたらすため、「正しい入浴」を行うことが大切になります。

  • 入浴温度
  • アトピー性皮膚炎の方にとって求められる入浴温度は、「しっとりとした皮脂を伴う汗がかける温度」、つまり体内の深部温度+1℃ぐらいです。具体的には39℃前後が理想的だと言えるでしょう。
    しかし、寒さが厳しい時期、体感的に39℃では、「温まり感」を感じにくいため、どうしても温度を41〜42℃まで上げてしまうケースがあります。
    風邪をひいたりして体が「高熱」になる場合、体温は40℃を越えることもあります。この状態は内臓の器官にとっては大きな負担となっています。外敵に対しては高温が効果的に働きますが、内臓機能は低下させてしまい、場合によっては生命維持にも危険が生じることがあります。そのため、そういった高熱が出た状態になると、体は急激な「汗」をかいて体温を放散、熱を下げようとします。
    41℃〜42℃での入浴は、この「体温を放散」させることを必要としている入浴温度です。急激な汗は皮脂を伴いにくく、単に角質層からは水分蒸散だけが行われ、肌は乾燥の方向に向かいます。
    もちろん、41〜42℃での入浴は、急激な体温上昇を目的とする場合には有効ですが、その場合、入浴時間を短時間で済ます必要があります。
    そして、アトピー性皮膚炎の方は、「皮脂を伴う汗をかくこと」、そして「血流を良くして肌の修復を進めること」が求められますから、短時間の入浴では、その目的を達することができません。長時間の入浴が可能な入浴温度を求められます。
    アトピー性皮膚炎に対して、入浴が「プラス」に働くか、「マイナス」に働くか、もっとも大きな分岐点が、この「入浴温度」にあるといっても過言ではないでしょう。
    心地よい入浴は確かに大事ですが、いくら心地よく感じても、肌に負荷が継続してかかる状況(乾燥に向かわせる、など)では意味がありません。特に冷え込みが強い今の時期、肌にとって必要な入浴を実践するように心がけて欲しいと思います。

  • 入浴環境
  • 入浴環境を整えることも、反復継続して入浴を実践しているアトピー性皮膚炎の方にとっては大切な要因です。
    特に、水道水中に含まれる遊離塩素は、アトピー性皮膚炎の肌にダメージを与える要因である、という研究報告もありますので、処理はしっかり行うようにしましょう。
    また、塩素の処理だけでなく、血流を促進したり、肌をしっとりさせる入浴剤を使用することで、体や肌への入浴効果をさらに高めることができます。
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    じんわり、皮脂を伴う汗をかく
    血流を良くする
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    基本は、この二つになります。感染症が強い状態であれば、殺菌ができる成分などが有効になることもありますが、それはあくまで一時的なものです。健常な肌に殺菌を続けた場合、逆に正常な菌叢を乱すこともあるので注意が必要です。入浴環境も自分にとって必要なところを補えるよう、適切に整えましょう。




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