2月のスキンケアと入浴のポイント |
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気温の低下は、湿度の低下にもつながります。寒さがピークを迎えるこの時期、乾燥対策はしっかり行わなければなりません。
でも、肌の状態は個人ごとに違うもの。肌の状態が違えば、スキンケアの方法も異なります。そこで2月は、皆さんの肌状態に合わせた 適切なスキンケアについてアドバイスいたします。
あとぴナビ1・2月号に同封されている「宛名台紙」に、下記の質問に回答する専用ハガキがついています。こちらの回答ハガキに必要事項を 記入して返送してください。いただいた回答をもとに、あなたにあったスキンケアアイテムと、スキンケアの方法をアドバイスします。
寒さが強くなると、体を冷やさないために、皮膚はなるべく熱を外に逃がさないようになります。体から熱を逃がさなければ皮膚の水分蒸散量が減り、 体内の水分は保たれるようにも思えます。しかし、気温の低下とともに湿度も下がるため、トータルでは皮膚が乾燥しがちです。
逆に、体に熱を溜めこむと汗をかきにくくなるので、汗と皮脂が混じり合ってできる皮脂膜を作る力も低下してしまいます。その結果、 肌の乾燥傾向はいっそう強まることに。
この時期は、肌の乾燥を防ぐために適切な保水と保湿を強化したスキンケアが大切です。それと同時に、寒さの対策もしっかり行うようにしましょう。
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アトピー性皮膚炎の人の多くは、体の「冷え」にも悩まされているようです。これから寒さが厳しくなれば、
「冷え」を感じる機会がますます増えてきます。体が冷える状態が続くと、血管は慢性的に収縮した状態となり血の巡り
が悪くなります。「冷え」を抱えたままでは、ダメージを受けた皮膚の再生にも悪影響が及びます。
まずは体を温めて血の巡りをよくし、自律神経と内分泌(ホルモン)のバランスを整え免疫力を高めましょう。
適切な入浴を行うことは、何よりも有効な冷え対策となります。寒い時期こそ、しっかり入浴を行いましょう。
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入浴直後は体が温まっていても、時間の経過とともに、体は再び冷え始めていきます。この冷えた状態の時間を少しでも短くするためには、複数回の入浴が大切です。
仕事や学校など、なかなか入浴の時間がとりづらい人も多いと思います。しかし、アトピー克服のためには、入浴時間を「どのように作るのか」ということが非常に大切です。 入浴によって免疫力を高めることが、アトピー克服に向けたアプローチの軸となります。「 入浴する時間がとれない」ことになると、せっかくスキンケアや生活環境を整えても 効果が薄くなってしまうでしょう。
だから、アトピー性皮膚炎を克服していくために入浴時間を「どのように作るのか」については、しっかり意識して行いたいものです。
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冬場は湿度が低いため、入浴後に浴室を出てからスキンケアを行うと、ケアが完了しないうちに皮膚が乾燥し始めてしまうことも。
適切なスキンケアを行うためには、できる限り蒸気で満たされた浴室内でスキンケアを行ってしまうようにしましょう。
湿度が高い浴室内でのスキンケアは、皮膚が乾燥し始めない段階で保湿できるので、その後の肌の乾燥も穏やかになります。
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あとぴナビでは、ぬるめの温度(39 度まで)での入浴を推奨していますが、入浴直後の温まり感は、寒い季節はどうしても得られにくいもの。
しかし、熱い温度(40 度以上)で入浴して急速に体の表面だけが温まり、汗がひくまで薄着でいるのと、ぬるめの温度で入浴して入浴直後に、
すぐに衣類を身につけた状態を比較すると、1~2時間後には明らかな違いが出ます。ぬるめの温度で入浴した方が、体が冷えにくくなっていることに気づくはずなので、
ぬるいお風呂が苦手な人は、一度ぜひ試してみてください。
熱い温度のお湯では皮膚表面がすぐに温まりますが、長くつかることができないので体の深部温度まで上げるのは難しくなります。 それでも急速に体の深部温度まで上がってしまったら、体は汗をかいて放熱しようとします。そうなると皮膚は水分を蒸散させるので、肌の乾燥は強くなってしまいます。
ぬるい温度で、ゆっくり血流を良くすれば、皮膚の再生に必要な栄養素や内分泌なども必要な細胞に届きやすくなります。
ぬるい温度でゆっくり深部体温が上がるまで入浴。
→ 入浴後は浴室でスキンケアを手早く行う。
→ すぐに衣類を身につける。この流れで、スキンケアと冷え対策がしっかり行えることになります。
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毎日の「入浴」だからこそ、水の質には十分な注意が必要です。理想は温泉水です。温泉に入ったとき、
ぬるめの湯でもよく温まり、お肌もしっとりしたという経験があるでしょう。
温泉水の99%は地下水や雪解け水などの水分で、残り1%が有効成分。水分と有効成分の質が、入浴時の代謝促進効果やしっとり効果のカギなのです。
そこで、自宅でも水分の質をアクアゲインで「お肌にやさしい水」に変えて、有効成分は、既にアトピーにも実績のある箱根の源泉を濃縮した「濃縮温泉」を利用します。
水の質を高めることで、ぬるめのお湯でも体の芯から温まり、代謝促進することでしっとり汗をかく肌に優しい入浴が可能になります。水の質が違えば、 入浴後も皮脂の分泌が続くため肌の乾燥もやわらげてくれます。
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右の写真は、九州HRC で井戸水のお湯のお風呂と温泉(源泉)に入浴してもらい、入浴直後と1時間後の体温の状態をサーモグラフィーで撮影したものです。
入浴温度は38 度、半身浴で15 分経過後に全身浴で5 分入浴しています。
1時間経過後は、温泉入浴の場合は全身の血行が良いことがわかります。このとき使用した井戸水はとても良質の水なので、水道水と比較した場合はこの差がさらに 顕著になることが予想されます。