12~1月のスキンケア・ ポイント |
- アトピー性皮膚炎の肌には2つの大きな問題点があります。 それは「角質層の水分が不足しがち」なことと、「皮膚のバリア機能が弱い」こと。
- 角質層の水分が不足すると…
- 角質層内の水分量が低下して肌が乾燥すると、通常は肌の奥(真皮内)にとどまっているはずの
「かゆみの神経線維」が肌の表面部(表皮内)に侵入してきます。この神経線維が伸びてくることで、肌に対するさまざまな刺激が、
かゆみとして知覚されやすくなります。
- 肌のバリア機能が弱くなると…
- かゆみで肌をかき壊すと、皮膚のバリア機能(肌を外部の異物から守る機能)が低下します。異物が
侵入しやすくなると、異物を追い出そうとする免疫反応(=炎症)が起きやすくなり、かゆみにつながります。
健康な肌には表皮ブドウ球菌などの善玉常在菌が多く、皮膚を弱酸性に保ち、皮脂を作り出して肌を守ってくれています。 本来は表皮ブドウ球菌で覆われている肌の菌相が崩れると、バリア機能が低下し、黄色ブドウ球菌やヘルペスウイルスなどの繁殖を許し、 感染症を起こしやすくなります。
冬に大気が乾燥すると、特に角質層の水分不足が深刻になります。乾燥によって、角質層内の水分が大気中に蒸散しやすくなるために 水分量が減り、肌の乾燥がひどくなります。また、気温が低くなれば、夏よりも汗をかく機会が少なくなり皮脂の分泌量も減るため、 自分の体で行うスキンケアの力も低下しやすくなります。
したがってこれからの季節は、肌の乾燥を防ぐためのスキンケアを行うことが大切になります。ここでのポイントは、 「湿度の低下による角質層の水分蒸散量の上昇を抑える」こと、つまり「保湿」が大切と言えるでしょう。
具体的には、皮脂膜の代わりとなるスキンケアを考えることが大切です。皮脂膜を作る材料と言える「皮脂」、つまりオイル系の成分を含むアイテムが適しています。