読者が教えるアトピー改善のためのスキンケア術 |
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薬を使いすぎないためのスキンケア
「薬だけに頼っていてはいけないと思うんですが、子どもの頃からアトピーで、もう薬との付き合いも50年以上。ここまで使ってきたものなので、完璧に断つことがなかなかできません」とおっしゃる瀧田さん。
でも、薬を使い過ぎないようにするために取り入れたのが「スキンケア」。
「あとぴナビ以外のアトピー用アイテムも使ったことがありますが、アトピー用のものってすごく価格的に高くて、何万円とするものもあります。それでいて効果が実感できなかったこともありました」
自分に合うものを探した瀧田さんが、あとぴナビのスキンケア商品の中から「これだ!」と見つけたのは、「何といっても、『APクリーム』。もう絶対、大好き(笑)。このクリームに勝るものはありませんね。安定感があるし、保護する力も自分の肌にピッタリ」
薬だけだとべたべたスキンケア併用で快適に
瀧田さんは、季節の変わり目にかゆくなったり赤みが出たり、発疹が出ることも。顔にも体にも症状が出るそうですが、出る場所は常に変わるそう。
「急に涼しくなった今年の秋口も、かゆみと発疹に悩まされました」
そういうときは薬に頼ってかゆみを抑えています。また、お化粧ができる状態をキープするためにも薬を使っています。病院で処方されているのは、ステロイドとプロトピック。保湿剤ももらい、それと混ぜてぬっているのだとか。
「まぜて使うとべたべたし過ぎたり服についたりしてしまいます。また、薬をぬってメイクすれば、ファンデーションがよれてしまう。スキンケアアイテムを併用すると、使い心地もよく、お化粧もきれいにできますね」
スキンケアをしっかりすると翌朝の調子がいい
入浴後、体には、他社の化粧水→APローション。顔には、他社の化粧水→APローション→SSSスキンクリーム→APクリームでスキンケア。お気に入りのAPクリームは、寝る直前にもう一度顔にぬります。
「何がなくてもAPクリーム(笑)。私の乾燥具合にちょうどいいんです。ベタつき過ぎずに快適です。しっかりケアして眠ると、起きたときに肌調子のよさを実感できます」
厳寒期はさらに保湿を強化。「昨冬は、体に薬を塗った後に『プルルモイスチャーベール』を使うととてもよかったです。」 加えて、冬場のスペシャルケアはもう1つ。「『ピュアセラミド』を飲みます。これを続けると、肌の弾力感がなんとなく違います。うるおいがキープされている感じです」
瀧田さんは、状態を落としてしまうと、頭皮にもかゆみが出て、フケ、膿、おできに悩まされることもあるそう。「よほどひどいときはステロイドを使いますが、薬の量を減らすためにも使っているのが『スカルプローション』。これを使うと、フケが治まっていい感じになるんです」
薬だけでいいとずっと思ってきた
生まれてすぐにアトピーを発症して、長年にわたってステロイドを使ってきた瀧田さん。アトピーで入院も経験し、入院してからはプロトピックも使っています。「薬があればかゆみは治まるし、それで十分と思っていました。でも、何年も使い続けた結果、皮膚がすごく薄くなっていることに気づきました。少しぶつけただけで内出血するし、これではまずいなと思ったんです。
でも、すべてを断てないので、使用量を減らそうと取り入れたのがスキンケア。これからもたっぷり効果的に使っていきたいです」
全体的に乾燥肌で首の皮膚は黒っぽく、一見してアトピーとわかるけれど、顔からは赤みも消えてかなり良好。これが、新宅さんがご自身で感じている今の肌状態です。「上向きにあると思います。この4、5年で一番いい感じかな」
九州HRCに行けたことが転機に
3歳の頃からアトピーで、ステロイドを使い続けてきた新宅さん。30歳の頃、病院の治療に限界を感じました。その後、鍼、漢方薬などを試してみますが、多少症状が改善される程度。再びステロイドを使い始めます。 そうしているうちに症状は悪化し、「家から出られない。朝起きられない。心も病む」状態に。「家から逃げたい」とも思っていた頃、友人から勧められて出かけてみたのが九州ホスメックリカバリーセンターでした。「温泉はいいし、そこで会えた人たちもいい人ばかりでした。肌だけでなく心の面でもよくなれて、ホスメは最高でした」 出会った人たちや相談員にスキンケアについても教えてもらえた新宅さん。ステロイドとともにワセリンからも離れるために、あとぴナビのスキンケアを始めてみることに。
ワセリン漬けからも抜け出せた!
乾燥がきつい肌に必需と思っていたワセリンでしたが、そのべたつきは不快でした。それからは、お風呂上りにAPローション、APクリームをぬり、乾燥が気になる部分には安然宣言スキンオイルΩを重ねぬりしました。「ワセリンに比べると保護力がもの足りないですが、このくらいの乾燥はかえって必要だと思います。自分の皮脂を出していくよう鍛えていけますから」 今は、毎日の食事に気をつけることを基本に、漢方薬を飲み、あとぴナビのスキンケアを続ける毎日。状態は少しずつよくなっています。「あとぴナビのスキンケア商品は、傷にしみないし、ほどよく伸びて肌なじみがいい点が気に入っています!」
ステロイド剤やプロトピック軟膏などによる薬剤治療では、体の免疫機能を抑制することでかゆみを抑えます。したがって、原因1「免疫機能の異常」に対しては即時的な効果があります。しかし、原因2「皮膚機能の異常」に関しては、角質層の水分保持量を上げることが必要であり、免疫を抑制する薬剤の効果で補うことはできません。
もちろん、薬剤の基材として使われているワセリンやクリームには保湿機能がありますが、アトピー性皮膚炎のスキンケアとして十分な保湿効果は期待できません。
「皮膚機能の異常」をケアするためには、適切なスキンケアが効果的です。皮膚のバリア機能を高めることで、感染症や免疫機能の異常にも間接的に役立つことも分かっています。薬を使っている場合でも、スキンケアをうまく併用することができます。
今回取材にご協力いただいた皆様、ありがとうございました。6人の方々の状況からも分かるように、単に薬だけにアトピー性皮膚炎の治療やケアを任せるのではなく、薬で「足りない」スキンケアの部分を適切に補うことで、皮膚の状態を改善することができます。結果的に薬の量が減ったり、使わなくなった方もいます。
薬剤治療を行っている方も、そうでない方も、もう一度、自分に合った適切なスキンケアをみつけて、実践していくように心がけてみましょう。