アトピー克服のキホン |
- 血流が悪いと体は冷える
体熱は、筋肉や内臓など体のいろいろなところで作られています。体熱は、血液によって運ばれて体温を維持しています。しかし、血流が悪い状態が続くと、熱が体の末端まで十分に届けられなくなり、冷えを感じるようになります。また、寒い時期は、外気温との温度差をより冷たく感じるため、冷えが強くなる傾向があります。
冷え対策は、体に熱を与えることよりも「血流をよくすること」が基本。日常生活の中で手軽に血流をよくするために、入浴を活用することをオススメします。
アトピー性皮膚炎の原因は「免疫機能の異常」と「皮膚機能の異常」の大きく2つに分けられます。
- アトピーの人は免疫機能が高い?低い?
- 免疫機能の異常とは、アレルギー反応に関係するIgE抗体の過剰な働きを「抑えることができない」状態。
「過剰な免疫反応によってアレルギーが起こる」という考え方があります。ステロイド剤やプロトピック軟膏などの免疫抑制剤による治療は、過剰な免疫反応を抑えることで炎症やかゆみを抑えようというものです。 しかし、アトピーなどのアレルギー症状は、IgEを作り出す免疫機能が「高い」ために起こるのではありません。実際は逆で、過剰な免疫機能を抑える力が「低い」ため、相対的にIgEが多く作り出されている状態にあるのです。つまり、アトピー性皮膚炎が起こるのは、免疫力が高いせいではなく、過剰な免疫機能を抑える力が低いためと言えます。 免疫機能は、自律神経と内分泌(ホルモン)の影響を強く受けています。これらの乱れが免疫機能の異常につながり、アトピー性皮膚炎が発症していると考えられています。
- 生活習慣の改善が免疫力を高める
- では、何が自律神経や内分泌に影響を与えているのでしょう? 大きな影響力を持つのは、毎日の生活習慣。睡眠や運動、食事、ストレス、化学物質など、生活の積み重ねの中で生じた過不足が、自律神経や内分泌の働きを乱していきます。 自律神経と内分泌を整えることは、アトピー性皮膚炎を克服していく上でとても大切です。だから、生活習慣の改善として、食事の質や栄養バランス、適度な運動、ストレスの解消、生活環境などを改善することが重要です。
- 温泉入浴が体を正常に戻していく
- 自律神経や内分泌機能に強く働きかけることができる生活習慣のひとつに「入浴」があります。特に温泉での入浴は、温熱作用、物理的作用(浮力など)に加え、温泉の含有成分の作用、非特異的変調作用が働きます。
非特異的変調作用とは、温熱、浮力、含有成分などの様々な作用が総合的に働いて人体の調子を変える作用のこと。この作用は温泉特有の効果で、自律神経や内分泌機能を活性化し、体を正常な状態に戻していきます。
このような温泉の効果は、アトピー性皮膚炎にも有効です。自律神経や内分泌機能を正常化することで、過剰な免疫反応を抑える力を取り戻すことができれば、アトピーの根本的な改善につながります。 もちろん、アトピー性皮膚炎の原因は個々により異なります。すべての原因に入浴が対応できるわけではありませんが、睡眠不足や運動不足、汗をかきにくい体質などの場合は、よい効果が現れやすいと言えるでしょう。