私のアトピー冬対策 |
北海道はじめ寒冷地に暮らしている読者の方は、"しばれる"寒さに、冬は肌調子を崩してもある程度仕方ないと思っておられる方が多いのではないでしょうか。
でも、ここで紹介するTさんのケースは、冬をあきらめない積極路線。
「いつも冬になると寒さと乾燥が堪えていた」とおっしゃるTさんですが、去年の冬は体調がよく、こらえるしかなかった苦手シーズンに打ち勝つことができたのです。
「心からの笑顔で新しい年を迎えられたのは、脱ステをして以来初めてでした!」。その自信で、今年はさらに加速度を上げて肌改善を進めておられます。
- Tさんがアトピーを発症したのは小学生の頃。ステロイド剤を使い出したのは多分小学6年生のときからで、中学、高校と進学していくうちに、気づけば病院通いは週に4日も!という状態になっていました。
漢方薬も併用、修学旅行に向かうために強いステロイド注射を打つことも、大人になってからはプロトピックを使うこともあったそうです。また、ステロイドは内服もしていた時期があったのだとか。
「28歳になる頃にはステロイドや抗生物質を飲んでいました。こんなことをしたいんじゃないのにと思いながらも1日10錠近い、何の薬かもわからないものを飲んで、でも体はちっともよくならないし、精神的にも参っていました」
一念発起して「脱ステロイド」に挑戦。離脱症状が一気に押し寄せ、激しいかゆみ・痛みに神経までもがざわつく日々を長く経験しています。
大人になって東京でネイリストとして活躍していたTさんでしたが、北海道に戻ることに。自宅に籠りがちな日々を過ごした後、地元温泉の湯治場で夏の間のひと月半を暮らし、ステロイドから徐々に抜け出すことができていったようです。
「芯から体を温めること、入るお湯に肌への刺激がないことってアトピー治療にはやはり大事だと実感しました」
- 時間をかけて肌調子を上げていったTさんでしたが、夏はよくても冬になると状態がガクンと落ちて、手や足の甲にはアトピーが色濃く出てしまったそうです。
湯治場から家に戻った頃に友達の紹介で「あとぴナビ」の存在を知ったこともあって、自宅でも湯治を続けるよさを再確認。冬対策として起床してまず1回、短くて15分、長くて40分の湯治をし、朝を気持ちよくスタート。夜はさらに長めに浸かって体を温かくして就寝。1日に2回、湯治をする時間を確保して「冷え」を取ることに前向きに挑みました。
「家では塩素を除去するシャワーを使っています。湯治は刺激のないお湯で行うのが一番です。冬対策としては食事も見直しました。それまでも食には気を付けていたのですが、弱い腸にもやさしい食事の摂り方を追求して『ローフード』を採り入れることにしました」
ローフードとは、食物が本来持っている酵素の力を壊さないように熱を加えず(48℃以下なら可)生で食品を摂取するという方法。酵素を多く摂ることで体内の消化、代謝の働きがよくなるとされています。
「この食事にしてから炎症が早く治癒するような気がします。でも、食事法は人によって合う・合わないもあります。体のためにいいかもと思えることは実践しながら自分に合うように整えていくことが大事だと思います」
さらに、「ヨガや自転車などの軽い運動も効果的」とTさんは言います。
「ヨガの『猫のポーズ』を寝る前にするとか、膝が痛いときは手のひらを揉むだけでもいいと思って、少しでも何かしら無理なく動くことを心がけています。やってみたことのよさが体に返ってくると続けようと思えます。いい状態に体を上げていきたいなら、〝意志による自制〞ってやっぱり必要だと思うんです」
夏の間に上げた状態を落とさないために努力して冬を乗り切ったTさんです。
「サプリメントの力が必要なときは、セラミドを摂ります。オムバスの『ピュアセラミド』は質がいいですね。感覚的にしか言えませんが、肌のきめが整う感じ。私はファンデーションを一切使わないのですが、肌がツヤをおびてくるのがわかります」
Tさんは今、ここ4年で一番いい状態なのだそうです。今年の冬も楽しみですね。