アトピー克服体験記 |
- 愛知県:近藤啓太ちゃん(1歳)
愛知県 近藤啓太ちゃん(1歳) 2006年9月 月刊無料アトピー情報誌 あとぴナビ掲載 |
生後1カ月で乳児湿疹が現れ、3カ月の頃からアトピー症状が現れる。 薬の使用歴は生後4カ月の頃に約1カ月間だけとほぼないに等しく、しかもステロイド剤は不使用。 生後5カ月からオムバス式自宅温泉湯治を開始。 ステロイド剤により難治化させていなかったため、半年という短期間で右肩上がりに状態を上げ、克服。 |
- ステロイドのダメージはないものの、持って生まれたアトピーは根強かった。激しく噴き出す炎症と驚くほどの冷え、コツコツ毎日温め続けて体内を正していった近藤啓太ちゃんは、月齢児のうちにアトピーにさよならができました。今は笑顔いっぱいの明るいご家族ですが、湯治を始めても一向によくなる兆しが見えなかった頃は葛藤の日々。泣きながらステロイドを見つめた毎日のことをHRCでつぶさに語ってくださいました。
- 今ね、笑うのが楽しいみたいなんです」。近藤啓太ちゃんのお母さま・優子さんはそうおっしゃいます。7月に1歳になったばかりの啓太ちゃんは、とびっきりの笑顔を振りまいて、周りの大人たちの表情までも柔和にさせます。かつては、「どうしたの?」「病院行ってるの?」、こうした言葉の数々とともに、眉をひそめ、非難するようなまなざしで顔を覗き込まれてきた赤ちゃんでした。きっとずっと怖い思いをしてきたはず。自分の肌に突き刺さるこのまなざしは決して好意的ではないとも本能的に知っていたようで、「その頃は啓太も不機嫌そうにしていましたね」。
顔から炎症が消えかけた頃から、微笑みかけられる機会が自然に増え、「かわいそう」から「かわいい」へ。それに従って、啓太ちゃんにも笑顔が宿り、笑顔でいることの楽しさと幸せ感を幼いながらに知ったようです。(優子さん)
- 容易に触れられないほどめくれあがった皮膚
- 啓太ちゃんは、生後1カ月でプツプツと赤い湿疹を顔に出していたそうです。1カ月健診では「よくある普通のことで、薬を使うまでもない」との医師の言葉に安心をもらっていましたが、3カ月経っても、4カ月経っても自然に退くことはなく、むしろ赤みの範囲は広がり、ここまで真っ赤な子は見たことがないといった状態に。ステロイドはよくないと知っていた優子さんは、啓太ちゃんを小児科に連れて行き、ステロイド以外の薬を処方してもらっています。「これで退いてね」と、様子を見ながらハラハラしつつ薬を塗るも、ビクともしないほど啓太ちゃんのホッペは荒れに荒れていました。めくれあがって汁が出てガビガビ。
血も出ていて、薬1つ塗るにしてもどう触ったらいいのかもわからない、下手に触れては痛がらせてしまいそうな怖い状態でした。小児科の薬では効かず、次は皮膚科へ。やはり出されたのはステロイド。それは使わず、また別の病院へ行くと、抗生物質、抗アレルギー剤、抗ヒスミン剤などが処方されていますが、それらを塗ってもよくなりそうな兆しすら得ることはできませんでした。炎症だけでなく、手足の冷たさも気になる点でした。「青紫色をしていたんです。蒸しタオルで温めていました。まだ11月、もっと寒くなったらどうなるんだろうと心配で…」(優子さん)