アトピー克服体験記 |
- 木下江利子さん(38歳)
アトピーを克服して13年。今で は2人のお子さんに恵まれて、充 実した毎日を過ごしている木下 江利子さん。闘病中は離脱症状 に苦しみ、アトピーが再発して がっかりしたこともありました が、今では湯治の効果で体質が 改善されたのを実感しています。 「必ず治る!」と信じて、母娘二 人三脚で乗り越えた江利子さん のアトピー克服までの軌跡を、 お母さんの秀代さんが撮り続け た闘病中の写真とともにお伝え します。 15歳のとき、猫アレルギーで左目の周りに湿疹が出た のがアトピー発症のきっかけ。病院で処方されたステ ロイド剤を塗り始める。一時的に症状は治まってもぶ り返すの繰り返しで、しだいに薬の怖さに気づき始め る。21歳のとき日本オムバスの温泉湯治を開始。当初 は激しい離脱症状に苦しむが、約半年でスピード回復。 13年たった現在も、全く症状は出ていない。 |
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木下江利子さん(38歳) | |
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昨年の春に2人目のお子さんを出産。今は夜間の授乳とおむつ替えで睡
眠不足気味ですが、皮膚症状が再発する心配もなく、元気に過ごしている江利子さん。
「25歳で結婚したときは、アトピー克服から3年たっていたこともあり、 主人は私がかつてアトピーで大変だった時期のことを知らないんですよ。今回、 闘病時代のアルバムを出して、主人に初めて見せたところ、びっくりしていました」。
1冊のアルバムに収められた江利子さんのアトピー症状を記録する写真は、お 母さんの秀代さんが撮影したもの。
「この頃は娘のアトピーを必ず治してみせる!という一念で、温泉湯治に賭けて いました。そして、治っていく過程を記録しようと考えて、半年間にわたって週 に何回も撮ったんですよ」(秀代さん)。
アルバムの写真は湯治をスタートした21歳の3月後半から始まり、離脱症状を経て皮膚が きれいになった9月で終了。写真を撮るときは、入浴後の江利子さんをお母 さんが待ち構えていて、日付を書いた紙をそのつど服に貼りつけて撮影していました。
母娘で闘病の記録を残そうと思いたったのは、ステロイド剤による症状の悪化を経てオムバスの自宅温泉湯治の 本を読み、「薬に頼らなくてもアトピーは温泉湯治で克服できる」とかたく信じるようになったから。「無事にア トピーを克服したあかつきには、多くの人たちに自分たちの経験を伝えたい!」という思いを胸に、闘病生活を 乗り切りました。
「同じようにアトピーと闘っている人たちがいたら、『私はこんなふうに治りました』と写真を見せてあげて、 励みにしてもらおうよ。絶対に治るから撮っておこうねと、記念のつもりだったんですよ」(秀代さん)。
- 猫アレルギーをきっかけにアトピーを発症
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江利子さんがアトピーを発症したのは15
歳のときに猫を飼ったのがきっか
け。毛のふわふわしたチンチラを飼い
始めたところ、3日目に目がかゆくな
り、4日目には左目のまわりが赤く腫
れてしまったのです。
「皮膚科を受診するとステロイドの 塗り薬が処方され、薬を塗ったら2〜 3日ですぐによくなりました。でも、 2〜3日たつとまたバーッと出てきて ……。そこからは薬を塗って、一時的 によくなってはぶり返すという繰り返 し。症状がぶり返しても薬を塗ればき れいになるので、どんどん薬を塗って いました」(江利子さん)。
最初のうちは左目のまわりだけに症 状が出ていたのですが、そのうち右目 のまわりにも症状が現れるようになり ます。そして、右目のまわりに薬を塗 ると、今度は首までも赤く腫れるよう になって、症状はどんどん広がるばか りでした。再び皮膚科を受診すると、 医師から〈猫アレルギー〉と診断さ れ、またステロイド剤が処方されまし た。病院を変えてみても、出される薬は 結局同じ。医師からは「アトピーは治 らない病気。薬を使いながら一生つき あっていくほかない」と異口同音の言 葉ばかり。
「『薬を塗ってはぶり返す』という状 態が6年くらい続いたでしょうか。こ のままでは薬漬けになって、どんどん 体力が落ちてしまうんじゃないかと途方に暮れていました。そんなとき、私 がオムバスさんの『温泉療法』の本と 出会って、ステロイドに頼らずにアト ピーを治す方法があるなら、ぜひ試し てみようと。『何とか治してあげたい』 という一心で、母娘で相談に出かけた んですよ」(秀代さん)。 「温泉湯治の考え方を知り、薬に頼 らなくても治せる方法があるんだ! と、ようやく光が見えてきました」 (江利子さん)。