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こんにゃくから抽出したセラミド

あとぴナビは、アトピー性皮膚炎改善のための有力な成分として、長年セラミドに注目してきました。
今回は、こんにゃく芋セラミドがアトピー性皮膚炎の改善に役立ったという臨床試験を紹介します。

今、セラミドが注目される理由

コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドなど、肌の健康を促進する成分を配合したサプリメントやスキンケアアイテムは、巷にあふれています。様々な製品が健康・美容効果をうたっていますが、その効果の科学的な裏づけ（エビデンス）となると、はっきりしないことが多いのが実情です。　そんな中、最近特に注目度が高まっているのがセラミドです。近年セラミドの研究が進んだことで、セラミドが人体に吸収される仕組みなどが解明され、エビデンスが充実してきたからです。　
あとぴナビでも、こんにゃく芋から抽出したセラミドが皮膚のセラミドを増やす仕組み（2011 年2月号）、さらにセラミドの分解成分（スフィンゴシン）がコラーゲンも増やしている（2011 年4月号）ことを紹介してきました。　
その他、セラミドを分解する酵素の構造が明らかとなり、がん細胞増殖やアトピー性皮膚炎との関係に関する研究が進み、新たな治療法が模索されているという報告などもあります。国際的にセラミド研究は活発になっており、これからも多くの新たな発見が期待される分野といえるでしょう。

こんにゃく芋セラミドでアトピー肌が改善された

アトピーの患者さんが実際にセラミドを摂取するとどうなるか、興味深い試験結果があります。この試験では、アトピー性皮膚炎の患者さん14名に、こんにゃく芋から抽出したセラミド毎日1.8 mg を8週間摂取し続けてもらい、肌の状態の変化を調べました。

表１は、背中と上腕部の水分蒸散量（TEWL）の変化を表したものです。アトピー性皮膚炎では、症状が出ているところも出ていないところも、水分蒸散量が多いことが特徴です。つまり水分が蒸散しやすく、肌のうるおいも奪われやすい。バリア機能も低下している状態です。　
グラフでは、セラミドを摂りはじめてから「背部」で2週間後、「上腕部」で4週間後から有意に水分蒸散量（TEWL）が減少し始めていることがわかります。これはセラミド摂取によって、肌の保湿力とバリア機能が高まった結果とみることができそうです。水分蒸散量の変化に２週間以上かかるのは、肌のターンオーバー（新陳代謝の周期）を考えると理にかなった結果といえます。　
次に実際にセラミドを摂取し続けた実感をアンケート調査してみました。その結果が表２になります。肌の「うるおい・はり・なめらかさ」に関しては、ほとんどの人が改善を実感しています。「かゆみ」に関しても半数以上の人が改善したという結果が出ました。

肌の改善を裏づける科学的根拠

今回紹介した試験結果は臨床試験による結果です。つまり結果には個人差もあれば、臨床結果の裏づけがなければその根拠も確実なものではありません。　
そこで大切なのが、こんにゃく芋セラミドが皮膚セラミドを増やす科学的な裏づけ（エビデンス）です。詳細は2011 年2月号でお伝えしましたが、ここで簡単に説明します。　
皮膚セラミドはこのような仕組みで増えることがわかりました。さらに二つ大切なポイントがあります。
こんにゃく芋セラミドが吸収・分解されてできたスフィンゴシンには、コラーゲンを増やす働きもあることがわかっています。この仕組みが解明されるのもそう遠い未来ではないでしょう。　
アトピー性皮膚炎だけではなく、がん治療などの可能性も視野に研究が続いているセラミド。あとぴナビでは、今後もセラミドに注目して最新情報を伝えていきます。

美肌に欠かせないコラーゲンとセラミドの最先端
こんにゃく芋セラミド”の最新研究

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