ワセリンに代わる新保湿剤成分「メビジェル」 |
![]() |

- 事情があって、ステロイドやプロトピックでアトピー性皮膚炎の症状をコントロールしている読者の方から、 病院で処方されることの多い保湿剤のワセリン(プロペト)に対して 「薬のうえに塗るとベトベトが気になる」「肌の色が黒くなってきた」「夏は汗とまざって気持ち悪い」 「てかりが気になるので顔にはぬれない」「かえってかゆくなる」といった意見が多く寄せられます。 同時に「ワセリンと同等か、それ以上の保湿効果があり、 なおかつベトつかない快適な保湿剤を開発してほしい」というご要望も多く寄せられました。 そこであとぴナビでは、敏感肌にも安心の新素材「メビジェル」に注目しました。 薬剤を使用している読者の方々に、季節ごと(冬・春・夏)に試作品を試していただきながら、 皆さんのご要望を満足させることができる「Pululu モイスチャーベール」が誕生しました。
-
アトピー性皮膚炎の肌は、バリア機能が弱く乾燥しがち。 敏感で乾燥しやすいアトピー肌をケアするための保湿剤は様々ありますが、皮膚科でもよく処方されるのがワセリン(プロペト)でしょう。 ワセリンは、皮膚からの水分蒸発を防ぎ、肌を保護する保湿成分。 ワセリンの保護効果は非常に高く、ステロイド剤やプロトピック軟膏の基剤(ベースとなる成分)として用いられることも多い、アトピー性皮膚炎の治療には非常によく使われる保湿剤です。
ただ注意したいのは、ワセリンの副作用。ワセリンを長期間使うことによって、皮膚が変色したり、色素沈着が起きたり、皮膚が過敏症状を起こしてしまうことがあります。これは、ワセリンが石油から合成して作られた鉱物系の油脂であることにも一因があると考えられます。
もちろん短期使用の場合は、それほど影響は強くないでしょう。しかし、長期連用すればするほどその影響は現れやすいと言えます。 強い保湿・保護効果というメリットはありますが、アトピー性皮膚炎の患者さんにとって、ワセリンは長期間使い続けることが難しい保湿剤なのです。
あとぴナビでは、「ワセリンは肌に合わない」「使い続けるのは心配」という相談もよく受けます。 どんなクリームや保湿剤を使っても逆にかゆくなって困っているという声もよく聞きます。そこで今回ご紹介したいのが、 メビジェルという新成分。この成分が画期的である3つの理由をお伝えします。
- 理由 1 塗布後4時間でワセリンの 約2倍の保水力をキープ
右のグラフをみてください。メビジェルとワセリンを肌にぬって、肌の経表皮水分喪失量(TWEL)を調べたものです。 TWEL値とは、肌から失われる水分量を示す値。この値が大きいほど水分は失われ肌は乾燥し、値が小さいほど水分は保たれ、 保湿効果が高いということになります。
ワセリン(オレンジ線)の場合、ぬった直後( 10分後)は優れた皮膜作用を発揮してTWEL値が塗る前の半分になりました。 しかし、時間が立つほど値が高くなっていく(保湿効果がなくなる)ことがわかります。
一方メビジェルは、ぬった直後はワセリンよりTWEL値が高いものの、時間の経過とともに値が下がり、ワセリンを逆転します。
メビジェルの保湿効果が長時間持続するのは、いったん皮膜化すると、皮膚や毛髪にしっかり結合して皮膜が落ちにくくなるからです。

- 理由 2 体温で固まって(ゲル化)、皮膚をバリアしてくれる
メビジェルには、低温の状態では液体(ゾル状)ですが、高温で固まる(ゲル状に変化)という特殊な性質があります。
つまり、液体のメビジェルを肌にぬると体温でゲル状に固まり、皮膜が落ちにくくなって肌をしっかりカバーしてくれるわけです。
これが、肌の保湿効果・バリア機能を向上させるメビジェルに秘められた画期的な特長なのです。
- 理由 3 他のスキンケアアイテムやステロイド剤との併用もOK
-
肌の表面に透明な膜を作り、肌のバリア機能を強化してくれるメビジェルは、水分を逃がさずに保湿することに特化した成分。
つまり、他のスキンケアアイテムをぬった上からメビジェルをぬることで、保湿力を強力にパワーアップさせることも可能です。
肌の状態や生活の都合上、やむを得ずステロイド剤などの薬を使っている場合でも、上からメビジェルをぬることによって 保湿力を高めることができます。ワセリンの代わりにメビジェルを使ってもいいでしょう。
つまりメビジェルは、アトピー性皮膚炎の様々な治療法に広範囲に応用できるスキンケア成分なのです。
