あとぴナビ/スペシャルインタビュー |
取材・文/大石久恵 、撮影/橋詰芳房 |
PROFILE 大阪府出身。モデルにスカウトされたのが きっかけで芸能活動を始める。現在3 年 ぶりのドラマ出演となるテレビ朝日「メイド 刑事(デカ)」で、暴走族レディースの伊藤 曜子役で出演中。趣味は折り紙、小説を 書くこと。 |
- スラリとした長身で、まっすぐな瞳が印象的な、かでなれおんさんは、 グラビアやテレビドラマ、バラエティ番組、映画などで活躍してきた若手女優さん。 3年ぶりのドラマ出演で気合が入っているかでなさんは、いろんな側面を併せ持った個性的な女性。 そんな彼女の多面的な魅力を、一つずつ解剖していきます。
- ■ 新ドラマ「メイド刑事」始まりました!
- 今回のドラマ出演は3年ぶり。出演依頼のお話をいただいたときはすごく嬉しかったです。
『やったー!でも、どうしよう!?』って。こう見えても私、すごく緊張するタイプなんですよ」
今回のドラマは人気マンガが原作。かでなさんは曜子という暴走族のレディー
ス役です。今は役作りのために原作や台本を読み込んで、格闘シーンに備えて殺
陣とアクションのレッスンにも励んでいます。
以前、キャパクラのホステス役を演じ たこともありますが、今回は硬派な役ど ころ。「曜子はバイクを乗り回し、『うぉーー!』みたいな感じで、表面的にはワルなんですが、根は純粋で優しい子なんじゃないか?と台本を読んで感じました。私は第1話の最後にキー・マン的な存在として登場する予定です。レッスンを重ねたアクションシーンをぜひ見ていただきたいですね」
- ■ 新たな自分と出会う喜びに目覚める
モデルの仕事を始めるようになったのは、街でスカウトされたのがきっかけです。「もともとは写真を撮られるのが大の苦 手で、カメラを向けられると恥ずかしくて、『やめてー』っていうタイプ。
『モデルの仕事を』と声をかけられたときも『絶対に無理無理!』って思いました」でも、撮影現場に誘われて、 「ちょっぴり見学するだけなら……」と、恐る恐るカメラテストにチャレンジ。そのとき、普段の自分とは違う表情を引き出しても らったことに興味を覚えました。そして、プロのモデルを撮影したポラロイドと、 自分との違いに愕然。「私ももっといろんな表情をしてみたい」という気持ちがわき起こり、新たな世界に足を踏み出したのです。 今ではスタジオに入ってメイクをする間にテンションが上がり、仕事モードの意識にスイッチがオン。
「本当は人見知りなのに、仕事モードになると恥ずかしがりやの自分を忘れちゃうんです」。 撮影が終了間際になり、「ラスト、あと3カット」などと聞くと、「まだ終わりたくないのに」と悲しくなって哀愁が漂う 表情になってしまうとか。彼女のひたむきさがうかがえるエピソードです。
- ■ こうと思ったら一直線! でも感じやすい一面も…
芸能界の仕事をするようになって、「自分って、負けず嫌いだったんだな」と気づいたといいます。自分なりの表現ができ なかったとき、「こんなに悔しいって思う感情が自分にあったとは!」と、それは新鮮な驚きでもありました。また、「意外 と思い込みが激しいタイプ」と自己分析。
「あるとき、友だちとダイエットしようと話していて、友だちがバナナダイエットを提案したとき、『どうせやるなら絶食 や!』と言いきってしまって。白黒をつけないと気がすまない性分なんですよね」今後、女優としてチャレンジしたいの はとことん悪い役。
「今回演じる曜子は、悪い女になりつつも、純粋さがありますが、いずれは『純情のかけらもないような徹底的に悪い役』 もやってみたいですね」持ち前の負けん気とストイック精神がかでなさんの成長の糧。
「自分を追い込んでもっと成長して、桃井かおりさんのように雰囲気ある女優を目指したいです!」 一方、そんなアグレッシブな負けん気とともに、感激家な一面も合わせ持っています。
「昨年、野生のイルカと泳ぐ経験をしましたが、そのときのツアーに妊娠中の女性がいて、イルカが彼女に寄り添うよう に泳いでいたんです。それを見て、感激のあまり海に浮きながら泣いてしまいました。今も思い出すだけでウルッとなります」
- ■ 今はアクションのレッスンに夢中!
- アクションのレッスンは週1回。「新ドラマの役柄のために始めましたが、めっちゃハマっています」。毎回のレッス ンはビデオ録画して、自宅練習に役立てています。もともとは「読書と文章を書くのが好き」なインドア派。スポーツを する習慣がなく、自分にできるか?と心配でした。「でも、自分にできないと思っていたことができるようになるのが嬉しくて。先生にほめられると、ますますやる気が出 ます」最近では瞬発力のある動きにも慣れて、前蹴りが決まるようになりました。レッスンのおかげで筋肉がつき、ボディラインも引き締まってきました。「体を動かすと悩み事がなくなりますね。いい汗を 流すとストレス解消にもってこいです」。
- ■ 散歩大好き歩きは超ハイペース!
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食べ歩きが大好きなかでなさんは、雑誌でチェックしたお店までよく歩いて出かけます。
「私、歩くのが好きで半端なく歩くんですよ!1日2万歩は歩きますよ」オフの日には地図とお水を持って、な
んと都内から横浜まで歩いたことも!
「あのおいしいレストランへ!」と思うと、片道16キロはあろうかという道のりを一気に歩くのも苦にならないというか
ら驚きです。そして目標地点を決めたら予定変更は一切なし。ひたすら歩き続けるのです。
自分では無意識なんですが、歩くペースはかなりハイペース。あるとき、友だちとしゃべりながら街を歩いていたら、いつの 間にか横に友だちがいなくて。振り返ったら後ろのほうにいて、『待ってー!』って 追いかけてくるんですよ。『歩くの速すぎるよ!』と言われてしまいました」歩くのが速いのは「常に前進したい」という姿勢の表れなのかもしれませんね。
- ■ 日記は私の成長の記録。そして日々をがんばる原動力
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学生時代から欠かさずにつけている日記を、時おり読み返すことがあります。「私って包み隠さず、あまりにも"自"す
ぎるので、100パーセントの自分で突き進むと、たまに方向を間違えたときに落ち込むんですよ。そんなときには日記
を読み返して自分を振り返っています」そこには傷つきながらも頑張っている自分がいて、「失敗しながらも、私なりに
前進している」「間違ってはいない、これでいい!」と思えます。涙でにじんだ文字を見つけて、「こんなことで泣くなんて。
かわいらしいな、自分」と思うことも。
ちなみに最近の日記には『アクションのレッスンに行って、前蹴りが決まらなかったけど、明日は決めてやる!』との一 文が。「毎日記録していると、自分の成長過程が見えてきて、よし、頑張ろう!って思えます」。日記はいわば心の鏡。前進 するための原動力にもなっているのです。「『しんどいなあ』と思うこともあるけれど、最初の山を乗り越えることができれば、それ以降の山もきっと越えられる!っ て思うんです。新たな困難にぶち当たって、涙でにじむ日もありますが、『きっと今回も大丈夫!』と自分を励まし、これ からも前向きに頑張っていきたいです」