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乳幼児とアトピー第7回 夏を快適に過ごすために

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アトピーを治したいなら

監修:角田和彦
かくたこども&アレルギークリニック 小児科・アレルギー科 院長
1953年生まれ。
1979年、東北大学医学部卒業。専門は臨床環境医学・アレルギー疾患。自分自身を含め、 5人の子供と妻にアレルギー体質があることから、常に患者の視点ももちながら、具体的なアドバイスときめ細かい診療を続けている。
著書に『アレルギーっ子の生活百科』(近代出版)、『角田こども&アレルギークリニックのやさしいレシピ』、『食物アレルギー とアナフィラキシー』(芽ばえ社)などがある。

アトピーを治したいなら

  • 赤ちゃんや小さなお子さんは、代謝が激しく汗っかきです。春先から気温が上昇し始めると汗をかきやすくなり、汗が原因で肌が赤くなったり湿疹ができて炎症を起こしやすくなります。 
    汗と湿疹が結びつくと「あせもかな?」と思って、お子さんを連れて来院してくるお母さんは多いものです。しかし、肌が赤くなりぶつぶつの湿疹が出ている場合は、大半がアトピー性皮膚炎です。 あせもは、水分の多い汗がうまく排泄されずに皮膚の下にたまってしまった場合に、白い水ぶくれのような水泡となります。アトピーの場合は、脂分の多い汗が原因で赤く腫れてしまいます。 
    エクリン腺やエポクリン腺といった汗腺や皮脂腺の状態により、汗は水分を多く含んだり、脂分を多く含んだりします。気温が低くあまり汗をかかない季節から、徐々に気温が上がって汗をかきやすくなる季節の変わり目は、それまで体内に溜め込んでいた脂分が排泄され、それがアトピー症状につながりやすくなります。もっと暑くなる真夏の時期は、水分の汗が増えて脂分の汗を押し出してくれるので、アトピー症状も軽くなりやすい傾向があります。 
    アトピーやあせもの症状が出た場合、すぐにできるケアは、濡れたタオルで拭いてあげること。皮膚に水分を与えることで、脂分を含んだ汗が薄まるので、症状の緩和につながります。それでも治まらない場合、特に皮膚に赤いブツブツがある場合はアトピー性皮膚炎なので、治療が必要になります。

アトピーを治したいなら
  • 汗による湿疹の対策としては、過剰に汗をかかせないことも大切です。いきなり大量の汗をかかないように、室温を調整したり、衣類の調整をしてあげましょう。 
    夏にエアコンを使う場合は、まず使いはじめに注意が必要です。しばらく使ってなかった場合は、ホコリやカビがたまっているので内部の掃除をします。業者さんに頼んでしっかり掃除をしてもらうのが理想ですが、自分でフィルターを水洗いするだけでも違います。 
    シーズンの初めにエアコンをつけるときは、まず試運転が必要です。窓を開けて換気が十分な状態で、一時間ぐらい試運転してみましょう。試運転をすればホコリやカビが飛ぶので、それから窓を閉めて本格的に使います。 エアコンを使う際の設定温度は、外気温や湿度の状態で変わります。基本的には過剰に汗をかかずにすみ、かゆみのない快適な状態になるよう調整します。目安としては、外気温より2〜3度低い気温となるように。外気温と室内温の差がありすぎると、体調を崩しやすい(冷房病など)ので注意が必要です。





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