6月のスキンケアと入浴のポイント |
毎号連載の「季節ごとのアトピーケアアドバイス」では、それぞれの季節に合ったスキンケアと入浴のポイントをお伝えしています。 今月はいつもと趣向を変えて番外編とし、スキンケアにとって大切な「栄養素」について考えます。 これから、季節的には梅雨から初夏を迎えます。アトピー性皮膚炎にとって最も注意したい乾燥の激しい時期は過ぎますが、 紫外線の影響や感染症など、寒い時期とは違った様々な悪化要因が考えられます。 特にこれからの時期は、肌の状況だけではなく、体調面が肌に与える影響も考える必要があります。 そういった観点から、スキンケアと体調の維持に有効な栄養素についてみていきましょう。
梅雨から初夏にかけての季節、肌の水分保持については、冬から春にかけての乾燥時期ほど気にする必要はありません。それでも、 掻き壊しなどにより表皮のバリア機能が低下したりすることで、肌の水分が十分に保持できないことがあります。
そんなケースでは、まずスキンケアで肌の修復を心がけることはもちろんですが、肌修復のベースとなる水分保持も大切です。
そこで、肌の角質層への水分保持のために必要な栄養素について考えてみましょう。角質層への水分保持の基礎となる栄養素は 「肌の再生に必要な栄養素」と「角質層に水分を留める栄養素」の2つです。
これらの栄養素を普段からバランスよく摂取しておけば、体の内側からのスキンケアとして肌の水分保持に役立ちます。
まず「肌の再生に必要な栄養素」についてです。「肌の再生=皮膚細胞の修復」でもあるので、三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)の 中でたんぱく質が不足しないように注意しましょう。
特に、暑くなると食欲が落ち、あっさりしたものですませてしまいがちになりますが、あっさり系の食事が多いと、 知らず知らずのうちに糖質の摂取が過剰になることがあるので注意が必要です。
次に「角質層に水分を貯める栄養素」です。角質層に水分を貯めるためには、細胞間脂質となるセラミド、 そして肌の弾力に関わるコラーゲンが必要になります。
セラミドやコラーゲンを食品から有効量摂取するのはなかなか難しいため、必要に応じてサプリメントを上手に活用しましょう。