アトピー悪化を防ぐ4つのポイント |
アトピー性皮膚炎の症状は、アレル ギー的な要因から生じる「免疫機能の 異常」そして、皮膚の乾燥やバリア機 能の低下から生じる「皮膚機能の異 常」が大きな原因です。
乳幼児〜小児の場合は、どちらかと いうと「免疫機能の異常」がメインで 「皮膚機能の異常」がサブの要因とな り、成人の場合はその逆のケースが多 いと言えるでしょう。
そしてこれからの時期は、この二つ の要因が重なりやすい季節なのです。 肌の状態を落としやすくなる人が増 えるのは、そのためと考えられます。
アトピー性皮膚炎の方が併発している 他のアレルギー症状で最も多いのが花粉 症です。
早ければ2月の前半ぐらいから春先に かけては、杉花粉の飛散時期です。また 4月以降は黄砂も増え、最近はPM2.5 も問題となるなど、大気中の浮遊物質が アレルギー症状を誘発してくることが多 くなります。
浮遊するこれらの異物が呼気から侵入 したり、掻き傷など元々バリア機能が低 下した状態の肌に付着するなど、この季 節は免疫反応を刺激する要因が多くなり ます。花粉症による鼻炎だけでなく、ア トピー性皮膚炎の症状に対しても悪化要 因となりやすいと言えるでしょう。
3〜4月は、就職、進学など、大きな 生活習慣の変化が一年の中で最も起こり やすい時期と言えます。
こうした生活環境の変化は、生活リズ ムの変化にもつながります。一時的に体 調を崩したり、それが原因となってアレ ルギー症状が悪化することがあります。
もともとアレルギーに関わる免疫機能 は、自律神経や内分泌の影響下にありま す。こうした生活リズムの変化が、心身 両面へ慢性的に負荷をかけ続けると、身 体は大きな影響を受けやすいことが分 かっています。特に睡眠の問題は大きく、 就職や進学で就寝・起床時間に大きな変 化が起きると、それが良い方向へ改善さ れる場合はよいのですが、多くの場合、 帰宅が遅くなり就寝時間が遅くなる、通 勤・通学のため起床時間が早くなる、と いったように睡眠不足という悪影響につ ながります。
睡眠時間の変化は、割と短期的な影 響として出やすいため、注意が必要で しょう。
同じように、転居を行う方の場合、住 環境の変化もアトピー性皮膚炎の悪化要 因として気をつける必要があります。特 に「新築住宅」「リフォーム直後」への転 居は要注意と言えるでしょう。
最近の新築やリフォーム住居は、自然 住宅など建材に気を付けている場合を除 き、化学物質の問題が生じることが多く あります。これは賃貸住居の場合も同様 で、ハウスクリーニングなどを実施して いるとその影響は強くなります。
こうした化学物質の影響は、内分泌の 乱れから免疫機能にも大きな影響を与え やすいと考えられています。