アトピー改善のためのスキンケア教室(前編) |
- アトピー性皮膚炎の皮膚は、バリア機能が低下しています。肌は乾燥しやすく、炎症も起こしやすくなっています。だから、 毎日のスキンケアは、皮膚のバリア機能低下を補うためにとても大切。 軽い乾燥の場合、乾燥が強い場合、炎症がひどい場合…。症状によってスキンケアの方法は変わってきます。いつも使っ ているアイテムに僅かな工夫を加えるだけで、さらに大きな効果が生まれる。そんなテクニックの数々を誌上公開します。
- 神奈川県 柳田俊介ちゃん(仮名)7カ月
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Profile
生後3カ月くらいから乳児 湿疹が出始めた俊介ちゃん は、アトピーと診断されステ ロイド剤を処方されました。 薬で一旦症状はひきました が、わずか1週間で再発。症 状は薬を使う以前よりもひ どくなり、以降ステロイド剤 を断っています。 その後は特にスキンケアも していませんでしたが、肌の 乾燥がすごく、夜眠れない 日が続くようになったため、 日本オムバスに相談するよ うになりました。
- ■ 今は温泉水だけを使っています
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俊介ちゃんは、全身に症状が
出た状態。特に顔と頭は悪化す
るとジュクジュクの炎症を起こ
しやすい部分です。「顔から上の
ステロイドを使っていた部分は
特にひどいですね」。とママ・和代
さん(仮名)。
ステロイド剤を断ち、オムバ スに相談するようになってから は、温泉水などを使ったスキン ケアを続けています。
「今は温泉水「箱根の源泉」を 塗っているだけです。ジュク ジュクしたところは、温泉水を つけたあとにサージオイルを塗 るといいと聞きましたが、まだ 試したことがありません」。
- ■ それぞれの症状に合ったスキンケア方法を知りたい
-
俊介ちゃんの症状は、ステロ
イド剤が次第に抜けてきたこと
もあって以前よりは落ちついて
きています。それでも日によっ
て良くなったり悪くなったりの
繰り返し。和代さんに、俊介ちゃ
んのスキンケアの悩みを聞いて
みると…。
「温泉水以外にも、オイルやク リームをいろいろ持っていま す。ただ、それらをどんな症状の ときに使えばいいのかわかりま せん。以前APクリームを塗っ たら、すごく良くなったので、塗 り続けてみたんです。そうした らあるとき赤みが出たことがあ り、やめたことがあるんです。そ の場その場に合ったスキンケア 方法を知りたいですね」。
- ■ここを改善
-
赤ちゃんの肌はすごく敏感で、特に体より
も顔部分は刺激に反応しやすいもの。AP
クリームを塗っていて赤みが出たのは、その
ときの俊介ちゃんの肌の症状には、たまた
ま刺激が強すぎたのでしょう。赤ちゃんの
場合は、顔以外で試してみるとか、間隔を置いて少
しずつ塗ってみるとか様子を見ながら試してみるこ
とです。
最も刺激の少ない温泉水によるスキンケアを基本
に、バリエーションを増やしていくとよいでしょう。