最新・保存版 アトピーの治し方マニュアル |
- アトピー性皮膚炎の原因は千差万別。だから、治療法も多様な原因に沿ったもの でなければなりません。しかしアトピー治療の現状は、薬で症状を抑えることが 主流。薬を使った治療方法の問題点と、理想の治療について考えます。
- アトピーの原因によって、治療方法は異なってくる
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前章で説明したように、アトピー性皮膚炎に は、免疫機能の異常という「体の問題」と、バ リア機能の低下による「肌の問題」が複雑にか らみ合っています。この2つの問題は原因が異 なります。免疫機能が乱れて、皮膚の粘膜に体 の中からの炎症反応が出ている状態と、皮膚の バリア機能が低下して、かゆみを感じる神経線 維が伸びることでかゆみを感じている状態で は、当然ですが対処方法も違ってきます。
「体の問題」が原因の場合は、アレルゲンを 避けたり、体に不適切な生活習慣を改善する必 要があります。「肌の問題」が原因の場合は、 皮膚の乾燥を防ぐためのスキンケアを行った り、自然の保湿機能である代謝や発汗の促進が 重要です。乾燥肌で「肌の問題」のウエイトが 大きい人に、ステロイド剤を塗ってもあまり効 果的ではありません。ステロイド剤は、かゆみ を止める薬ではなく、体の免疫機能を抑制する ことによって炎症を抑える薬だからです。薬の 副作用によって感染症を起こしやすくなるな ど、かえって症状を悪化させることもありま す。
「体の問題」と「肌の問題」のからみ方は人 によって異なりますが、大切なのは、アトピー 性皮膚炎が起きている原因がどこにあるのかを しっかり見極め、それに合わせた適切な対応を していくことです。