最新・保存版 アトピーの治し方マニュアル |
- 生まれて数週間から数カ月で、 赤ちゃんの頬や腕、足、 お腹や背中に赤い湿疹や炎症が…。 不安になって病院へかけこみ、 「アトピー」と診断されて 落ち込んでしまった。 そんな経験をお持ちの方は 多いのではないでしょうか? でも心配はいりません。 乳幼児のアトピーは、正しい知識を持ち、 治療法さえ間違えなければ 必ず治っていく病気です。 お母さんやお父さんは、 ぜひ本特集で赤ちゃんのために学び、 お肌ツルツルの元気なお子さんに 育ててあげてください。
- 乳幼児のアトピーは成人型アトピーとは分けて考えよう
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成人型のアトピーについて簡単に説明すれ ば、それまでの生活習慣の積み重ねが体の機 能に悪影響を与え、その結果自律神経や内分 泌が乱れることによって免疫機能の異常や皮 膚の炎症を引き起こし、かゆみにつながって いると言えます。
しかし、乳幼児の場合は、生活習慣の積み 重ねは関係ありません。ではなぜ、乳幼児の アトピー性皮膚炎が増えているのでしょうか? 乳幼児のアトピーが増えている原因を大きく 分けると、「発症の原因」と「悪化の原因」の 二つが考えられます。アトピー克服に向けて は、この二つの原因を正しく理解してとり組 む必要があります。
- もともと乳幼児はアレルギーが発症しやすい
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「症状即療法」という言葉があります。 体が起こす反応は全て治癒反応である という意味の言葉です。アレルギーも 実は生体防御機能の一つで、非常に重 要な機能だということは先に説明しま した(→P3「アレルギーとは」)。 赤ちゃんはよく眠りますね。これは大人と 違い、常に自律神経の副交感神経(リラック スしているときに働く)が優位な状態である ことを示しています。副交感神経が優位にな ると、正常な反応として白血球のなかのリン パ球の割合が多くなります。そしてリンパ球 が増えた結果、アレルギーが出やすくなるこ とがわかっています。
人間の基本的な体の働きは簡単に変わるも のではありません。だから、昔はアトピー性 皮膚炎がめずらしい病気であったことを考え ると、アトピーが増えた原因は、人間の体自 体の変化よりも、人間をとりまく環境の変化にあると 考える方が妥当でしょう。したがって「発症の原因」は、「現代の乳幼児をとりま く環境」にあると言えます。
もう一つ考えなければならないのは「悪化 の原因」。これは「発症後の治療・ケア方法の 間違い」が大きく関与しています。
- 原因をつかんでケアすればアトピーは治る病気
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アレルギーには体を守る警告信号の役割が あります。この警告信号は、どんなときに発 信されるのでしょう? アトピー発症の原因 が「現代の乳幼児をとりまく環境」にあるの ならば、赤ちゃんの体の力(心身機能の総合 力)よりも、環境が与える負荷のほうが 大きい場合に信号が出ると言えるでしょ う。
そう考えれば、アトピー克服に向けて 行うべきことが見えてきます。目指す は、赤ちゃんの体の力(心身機能の総合 力)を環境の負荷より大きくすること。 つまり、生活環境を、できるだけ自然で 体に害のない状態に整えてあげて、赤ち ゃんの「心身機能の総合力」を高める生 活、ケアをしてあげることが重要です。 そうすれば、アトピー性皮膚炎は自然に 治っていく病気なのです。