アトピー克服体験記 |
- 京都府K・Kくん(6 歳)
「夏、半袖を着せられるだけでこんなに幸せ。外に出て、顔を見られても怖くないのがとても幸せ。アトピーを治せた今は本当に幸せです」そうおっしゃるのは、K・Jさん。この春、小学校に入学したばかりのKくんのお母さまです。
Kくんは、ほんの2年前まで、つらいアトピーによく泣いていた男の子。常につきまとうかゆみにイライラして、何かに当たりたくなるのをこらえては、つらそうな表情をよく浮かべていたようです。
それが今ではやんちゃで明るく、人を喜ばせることが大好きな、活発な小学1年生になりました。ビシッとスーツを着て入学に臨むかわいいKくんの顔・身体からはすっかりアトピーが消え、お母さまの気持ちからも不安の色は消えてなくなりました。
- 2年前、一気にアトピー肌に
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Kくんのアトピーの始まりは乳児湿疹からでした。お母さまJさんご自身もかつてアトピーで苦しんだ経験をお持ちの方で、もう何年も前にあとぴナビメソッドの前身である、宅配源泉による自宅温泉湯治でアトピーを克服されました。
「Kに乳児湿疹が出たときに私がかつてお世話になった『あとぴナビ』に連絡をして、相談にのってもらいました。頬にはじめポツポツと出ていた湿疹が、離乳食を始める頃には相当ジュクジュクになってしまっていたんです。
教えてもらったのはスキンケアでした。源泉をスプレーボトルに入れてふきかけて、上からAPクリームで保護する方法を教わり、そのケアだけでそのときは重症化せずに済みました」
しかしKくんの肌には、冬から春にかけて不安定になってしまうという特徴が出てきました。
主に関節周りが乾燥し、かゆみが広がります。何年かはそれ以上大きくは崩さずに過ごせていたそうですが、「2年前、夫の祖父が亡くなって急に帰省することになり、保湿剤も何も持たずにあわてて出かけました。ちょうどKの苦手な冬の時季でした。お葬式などでバタバタして、すべてが終わって落ち着いたとき、Kの肌はどうしようもなくカサカサで、全身がアトピー肌になってしまいました」
帰省していた1週間の間に激変したわが子の肌を見て
「ああ、自分と同じように子どもにも本格的なアトピーを出してしまった…」と落ち込むJさん。
「そこからすごく悩みました。すれ違う人の視線が痛くて、『こんな肌にしたのは親の責任だ』ということを言われることもあり、心が痛みました」
- 薬は絶対使わない!いや、今の今だけ薬で抑える?
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実はJさんは、看護師としてのキャリアをお持ちです。西洋医学の現場では、アトピーにはステロイド、もしくはプロトピックなどをはじめとする免疫抑制剤を用いる対症療法が主流。しかし、Jさん自身、自分のアトピーにステロイドを使ってきて治せなかった経験があります。
ステロイドでは治らないことを、看護師としてではなく一個人として身をもって知り、治せないどころか薬からの離脱で心と身体をボロボロにしてしまった過去は、そう簡単に記憶から消せるものではありませんでした。
「どうして薬を塗ってあげないの?」「病院ですぐに診てもらわないと」、特に医療関係者からは当たり前のようにこうした言葉が飛んできます。上手く聞き流すのも疲れたことでしょう。それらの言葉の嵐はKくんのアトピーの重さを物語りました。
保水・保湿を念入りにしても、いい変化が見られない毎日。日中、比較的調子がいいかもと思えた日でも夜中に何度も聞こえるボリボリと肌を掻く音に大きく落胆するJさん。恐る恐る迎える朝には、Kくんの肌は血まみれになっていました。
「ステロイドに手を出そうかと、心が揺れていました」心底つらい今の今だけ薬で抑えてしまおうかという考えもよぎります。葛藤の中でJさんは、病院ではなく「あとぴナビ」を選び、連絡を入れました。2016年3月のことでした。