アトピー克服体験記 |
- 中西珠奈ちゃん(5ヶ月)
長女の珠菜ちゃんにアトピーの症状が現れたのは生後間もなくのことでした。 湯治を始めてすぐに回復が見られたものの、しばらくしてアトピーが再発。 さらに追い討ちをかけるように、ご主人が湯治に反対し始めました。 それらの逆境にもめげず、アトピーと闘った中西親子の日々をご紹介します。 |
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中西珠奈ちゃん(5ヶ月) | |
長女生後4ヵ月の珠菜ちゃん。症状がやや改善していたとはいえ、 顔、腕、背中に強い炎症が出ていた |
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今回の主人公・中西珠菜ちゃんは、取材の日に真梨子ママと瑞枝おばあちゃん、そしてお兄ちゃんの司くんと一緒に日本オムバス福岡へやって来ました。とっても元気にはしゃぐ姿は普通の健康な2歳児そのものです。 「こんにちは」と声をかけると返事はしてくれるものの、はにかんだ様子ですぐママの後ろに隠れてしまいます。すると、「この子は赤ちゃんのころからあまり人に会っていないせいか、ちょっと人見知りするんですよ」と真梨子さん。
本来なら、待望の女児出産であったという真梨子さんにとって、愛らしい珠菜ちゃんをたくさんの人にお披露目したかったはずです。しかし、それができなかったほどかつての珠菜ちゃんはひどいアトピーだった時期があったのです。 「症状がひどいころは、会う人会う人が珠菜を見て『まぁ、かわいそうに』と言ってました。それほどアトピーの症状がひどかったんです。カサカサに荒れた肌にかき傷も多く、ジュクジュクしてましたから。だからいつしか、珠菜をだんだん人目から遠ざけてしまいました」
- お兄ちゃんと同じ脂漏性と軽視していた
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珠菜ちゃんにアトピーの症状が現れ始めたのは、まだ産婦人科を退院したばかりの生後1週間ごろのこと。ツルツルだった顔にプツプツと発疹が出始めたのです。
「当初は脂漏性しっしんだと軽く考えていました。上のお兄ちゃんがそうでしたから。だからいずれ治ると思っていたんです。
ところが、生後1か月の健診を受けるころになると発疹が顔全体に広がっていて、生後3か月にはその発疹が全身にできていたんです」 珠菜ちゃんの1か月健診では、医師から脂漏性しっしん用の軟膏が処方されました。ところが、珠菜ちゃんに塗り続けていても症状は一向に改善されず、むしろ悪化する一方。その発疹の痒さからか、珠菜ちゃんが泣くことが多くなっていきました。
生後間もない愛娘が泣く姿を見かね、真梨子さんは『アトピーかも…』という気持ちから、岡山県内でも有名なアトピー外来の病院へ駆け込みました。珠菜ちゃんが生後3か月のときです。