アトピー克服体験記 |
- 森川みゆきちゃん(5歳)
「湯治の声」ではオムバスセラピー(自宅温泉湯治)でアトピーを克服された方々の声を、毎週お伝えしていきます。 第一回目は、産まれた直後からアトピーに苦しむ森川みゆきちゃんがオムバスセラピーでアトピーを克服するまでの1214日を、お母さんのさなえさんが綴った手記お伝えします。 |
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森川みゆきちゃん(5歳) | ||
首の周囲から腕の付け根までがグチャグチャになり、侵出液がひどく悪臭があった。なんとか状態を保つために、二日前には抗生剤の点滴を打ち弊社を訪れた。 |
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私はみゆきを出産するまでは病院で看護婦として働いていた。外来ではアトピ-の子供を何人も見かけたし、産院では母親同士がアトピ-の事を良く話題にしていたが、自分には何の関係のないことだと思っていた。無事に産院を退院し、家に向かうタクシ-の中で、我が子の命の重みを感じてふと涙が溢れた事を今でも良く覚えている。
幸せな毎日だった。しかし、生後10日目にしてみゆきの目の周囲に赤いブツブツが出ているのを見つけて、私の気持ちは暗転した。不安でいてもたってもいられなくなり、翌日には出産した病院へとタクシ-を飛ばしたが、乳児湿疹という事で軟膏が処方された。アレルギー的な要因が強いため抗アレルギー剤が処方された。この時点で「アトピ-性皮膚炎である」と、はっきり診断された訳ではなかったが私にはもう同じことだった。
湯治を始めたばかりの頃(1994年9月3日)。お気に入りのアニメの水着を着て湯治に励むみゆきちゃん。
私は看護婦という職業柄ステロイドの副作用については充分に認識していた。ステロイドは決してアトピ-を治す薬ではなく単なる一時しのぎに過ぎず、使用を重ねるごとにランクの強いものを使わざるを得なくなり、やがては、どのような状況が待っているかということを・・・。しかし症状がひどい時にはかなりの抵抗を感じながらもステロイドを塗るようになっていた。