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アトピー克服体験記

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  • 京都府 I.Nさん26歳


アトピーだけでなく、毛嚢炎(もう のうえん)、じんましんにも次々に 悩まされていったI.Nさん。症 状的にどんなにつらくても「今、自 分の体に起こっていることと同じ程 度の参り方に留めておこう。身体的 な落ち込み以上に精神のほうが参っ てしまわないようにしよう」と、固 い信念を持ってそのときそのときを 過ごしてこられました。ゆったりと した穏やかな口調のなかに、“凛” とした強さを見せる京美人。「2年 で絶対キレイになる!」、掲げた目 標をクリアされたI.Nさんにお 話をうかがいました。

病院で出される薬を塗っては抑えて成長していっ た。多用してきた実感は皆無だが大人になるまで 切れることはなかった。症状が抑えきれなくなっ て、プロトピック、漢方薬、ステロイドの併用で 一気に薬を多用。肌へのダメージを感じ取り、温 泉湯治へ方向転換。2年で克服。
京都府 I.Nさん26歳
  • きれいな肌。単にアトピーが消え去 ったというだけでなく、健康な肌の女 性たちに混ざっても、つややかな輝き を放ってひときわ目立つだろう美しい 人。I.Nさんは、とても輝いてい ます。

    「体が元気になって、その健康状態 を維持しながら働けていることをありがたく思っています」と笑顔で語れる 今は、ほんの2年前からしたら、憧れ の夢の世界だったかもしれません。 人生最大の悩みとして襲ってきたア トピーと真正面から闘った日々。あま りの痛さにお風呂から上がることさえ ままならなかった、あのつらかった頃 の毎日は、確かに"今"に結びついて いるのです。
  • 暖房の効いた部屋に突然入れなくなる
  • 小さい頃から、冬の寒さや逆に夏の 汗で、関節周りなどがかゆくなる。し もやけやあかぎれもよく起こす子ども だったけれど、肌のそうしたちょっと 困ったことはどれも「病気」の意識を 伴うものではなかったようでした。 それでも、関節周りなどに出るかゆ みには、病院で出される薬を塗っては 抑えて成長していったI.Nさん。薬を 多用してきたほどの認識もなく、いつ の間にか家に溜まっていったステロイ ド剤を取り出してはかゆいところに当 たり前のように塗っていたのです。

    古いチューブも新しいチューブも区 別なく使い続けて迎えた大学4年の 冬、「それ」は突然やってきました。 「暖房が効いている部屋には一歩も 足を踏み入れることができなくなって しまったんです」。皮膚にバリアがな くなってしまった感覚で、外との温度 差についていけない肌は、暖かい室内 に入ることに「無理!」と抵抗をし始 めました。「かゆいっていうか、痛い っていうか、肌が過敏になりすぎた感 じでした」。

    細く長く使い続けてきた薬が、じわ じわと皮膚のバリア機能を壊していた のでしょうか。そこに、加わった就職 活動などでの精神的・身体的な疲れがトリガーとなったのか、I.Nさんの肌 は内部から悲鳴を上げていました。こ の恐怖に包まれたのは、就職浪人を決 めた22歳の春のことでした。
  • プロトピック軟膏を目の周りにもたっぷり
  • 病院へ駆け込んだI.Nさんには、顔 にはプロトピック(ステロイド剤より も強い免疫抑制剤)、顔以外にはステ ロイド剤の軟膏、それとは別にローションも、そして内服の漢方薬と抗アレ ルギー剤など、一度に何種類もの薬が 処方されました。

    副作用の説明は一切行われなかった そうなので、「毎日欠かさず、特に塗 り薬はいっぱい塗りました」。出てい た症状が薬により抑えられ始めると、 「単純に『やったー!』と喜んでいま したね」。きれいに戻れてホッとする。 現代医学の進歩に救われた思いもされ たことでしょう。アルバイトに出かけ るのにもなんの支障もありませんでし た。
    しかし、4月に塗り始めて、夏を 迎えた頃、「天気のいい日には日光 が見られなくなってきたんです。私、 なんでこんなに日差しに弱くなって るんやろうと不思議でした。影から外の光を見ること さえ苦痛で仕方なくなっていたんで す」。日光が降り注ぐ場所に足を踏み 入れられない。少し前は暖房に肌をさ らせなかったように、今度は日差しに …。
    日傘、サングラス、長い手袋。光に 立ち向かうためのグッズも気休め程度 にしかならなかったようでした。 「プロトピックをたっぷり塗ってい た目の周りは皮膚が薄くなってきたの もわかりました。髪がほんの1本顔に かかるだけで耐えられない気持ち悪さ もありました。あれほどの数の薬を毎 日使っていても、夕方になるとだんだ んかゆくなり、そのうちにかゆくてた まらなくなっていきました」。薬では もう抑えられない? 戸惑いながら も、「じゃあ、どうする」がすぐには 見つけられないまま、薬を多用した期 間は7カ月に及びました。次第にアル バイトにも行けない肌状態になってい ました。




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