アトピー克服体験記 |
- 加波 覚さん(36 歳) 大智くん(7 歳)
加波さんのお宅ではお父さま・覚さんと、長男・大智くんがアトピーに悩まされました。 ステロイドでは治せなかった覚さんの20年来のアトピーが、自宅温泉湯治で根本から 解決できた! その経験からアトピーを持って生まれてきた大智くんには迷わず湯治 をさせたご両親。今ではお二人とも弾むような強い肌。肌表面をごまかすのではなく、 体の内からあふれる健康が、この力みなぎる肌をつくっているのです。 子どもの頃からアトピーで、気になる症状には市販のステロイドを使ってしのいできたという覚さん。 20 歳からの2 年間で本格的にステロイドと漢方薬治療に頼る。海水療法、強酸性水などをはじめ、 いろいろな民間療法を経てオムバスに辿り着く。長男・大智くんは生後2 カ月で乳児湿疹に。 ステロイドはまったく使わず自宅温泉湯治で克服。 |
|
加波 覚さん(36 歳) 大智くん(7 歳) |
|
- バムッ! ビシッ! 力強い補球音を響かせて、九州ホスメックリカバリーセンター(HRC)の芝生の庭覚さん、 大智くん親子がキャッチボールをしています。お父さまの投げるパワフルなボール、勢いが強ければ強いほどに大智くんは 「捕れる!」喜びを感じているよう。投げ方もバッチリ! キマッています。 汗びっしょりのお二人。夏に運動すれば汗だくになるという当たり前の体の機能が以前は整っていなかった---、 そうした時期をそれぞれに経験してい るのです。
- 20歳から約2年でステロイドを集中的に使用
-
覚さんのアトピーは幼い頃から。「物心ついたときから、冬になると手
の指全てがあかぎれでひどかったですね。周りの友達はそんなんじゃないの
になんで自分だけ?と思ったことがあります」
気になる症状には市販のステロイド剤をつけて抑えて、それで特に不都合なく過ごせてきたようですが、 事情が変わってきたのは20歳の頃。薬が効きにくくなり、肌調子の悪さが顕著になっていきました。
アトピーが治るとラジオで聞いた某病院へ向かい、医師の指示を信じ、ステロイドをまめにしっかりと 塗る日々が始まりました。漢方薬にも頼っていたそうです。
「どこへ行くにもステロイドを絶対持っていたもんね」と、当時は恋人だった美智代さんもその頃のことを ご存じです。「それとあの漢方薬は無茶苦茶臭かった(苦笑)」とも。
ステロイドを塗っても、一時的に症状が抑えられるだけでした。あまりのかゆみに掻いて掻き壊して痛みに 悶絶する毎日で、夜も寝られません。
「馬油、強酸性水、にんにく風呂、竹炭もやりました。海水がいいと聞いたので、風呂に塩を大量に入れて入ったら 『痛ーっ!』ですよ。水にぬらした下着をつけるといいという説もあって、『それでは治らんやろ⋮』とも思いましたが、 すがる思いでいろいろやっていました」(覚さん)。
よくならないどころか、ますますつらそうになっていく覚さんをどうにか救えないか、美智代さんも胸を痛めていました。 そうして大学の図書館で見つけてきたのはオムバスの書籍でした。
「僕は本嫌いやったんですが、借りて来てくれたその本に書かれていることは、自分の症状に気持ち悪いくらい当てはまったんですよ。 薬をやめた後の写真も出ていて、自分もこの経験をせな治らんのかなという怖い思いにもなりました」
ステロイドを集中して使ったこの2年間を振り返り、後悔もしたでしょう。「でも、根本的に治したかったので薬は断ちました。 薬ではもう抑え切れない感じにもなっていましたし」。その頃、22歳。働き出していたため、仕事に行きながら自宅温泉湯治を 行うことに。出社前に1回、帰宅後に1回、1回は30分から40分、眠れていなくてウトウトした状態で朝の湯治をこなし、 そのまま出社する日々でした。「あまりにしんどいときは湯治を1日1回にして睡眠を優先しました」