アトピー克服後のNew Life/My Work |
- 加藤久岳さん
アトピー発症は高校の頃。西洋医学でアトピーを治そうとして治せず、社会人数年目で自宅温泉湯治を開始。戻せた体調も、激務とストレスがかかるたびに落ちてしまう繰り返し を経て、会社勤めを断念。自然農法での農業に転換し、生きいきと活動中。 |
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エリート商社マンだった加藤久岳さん。激務とストレスで体調を崩し、肌に現れた異変をステロイドで抑え続けてきたものの、 ある時期から薬は効かなくなりました。湯治と出会い、休職をして体調を正すも、職場に復帰するたびにアトピーを爆発させてきた過去。 商社マンの肩書きをスパッと捨て、自然農法で起業してからはアトピーを乗り越えた「その先の人生」に入っていくことができました。 そんな加藤さんの「その後」をお伝えします。
- 「お久しぶりです!」
2010年6月号の「アトピー克服体験記」にご登場いただいた加藤久岳さんに、あとぴナビは3年ぶりに再会することができました。
当時よりもクッと引き締まった体、日焼けした肌にとびきりの笑顔、イケメンぶりがさらにアップしたかのような加藤さん。 腕には、なんともかわいらしいお嬢ちゃん、一歳児の「一葉ちゃん」が抱かれています。
一目見る限りでも、幸せが溢れている姿、表情。もうアトピーで苦しむ状態からすっかり離れて久しいことがうかがえます。
「克服体験記に出た頃はお正月明けで食べ過ぎ後の太った状態だったんですよ(笑)」
今は酷暑の夏。これでもかというほど大量に汗をかきながらご自身の農園で自然農法に打ち込む毎日が加藤さんに精悍さを加えているのでしょう。
- ガチガチに構えずに健康体をキープ
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克服体験記に出てからこれまでの体調をうかがうと、
「大きく崩れたことはないですね。風邪をひいたときなどには、自分にしかわからない程度の軽い湿疹が出ることはあります」
見た目には髭剃り負けくらいの湿疹で、それはかすかなかゆみを伴うそうですが、湿疹が出てきてしまったら不調の始まりのサインと捉え、 体を休めることでしっかり回復が図れるのだとか。
また、アトピーに苦しんでいたときから苦手だったという4月5月の木の芽立ちのシーズンは今なおちょっと苦手で、 顔に体に少しかゆみが出ることもあるそうです。
「加えて、梅雨の終わり頃も。その時季は、畑に雑草がワーッと一斉に出るので、草取りに懸命になりすぎて、熱中症のような感じで体調を 崩すこともありますね。でもこれは仕事上必要なことなので仕方がないんですよ」
誰であっても体調は常に揺れ動くもの。健康を自負する人でも状態が常に一定とはいきません。こうしたブレをしっかり察知して、 "大ごと"になる前に正しく休む。そう対処していくことでまた正しい位置に戻すことができる。まるで竹のようなしなりを得て戻せる体調。 自らを癒せるすべを加藤さんは身に付けているのです。
「正しく休む」、その「休み方」にコツはあるのでしょうか?
「結局睡眠ですかね。夜の睡眠が増やせないなら昼寝で30分から1時間、これを取り入れるだけで体調はだいぶ違います。 お風呂に関しては"気分任せ"です。『湯治!』というより、長く入りたいときは20、30分湯船に入るし、逆にすぐに出るときもありますね」
一度つかんだ克服を何が何でも死守するために、ガチガチの無理や我慢までは必要ない。「これはしてはいけない、こうあらねばならない」 といった考えで、生活をがんじがらめにしているのではまったくないようです。
「今はね、オリンピックで寝不足気味でもあるんですよ(笑)」※ 健康には睡眠が一番とわかっていても、4年に一度のこの機会に、 夜更かしさえも熱い気持ちで何日かはできてしまう、そんな健康状態のようです。