アトピー克服体験記 |
- 土井 祐季さん(31歳)
土井祐季さんがオムバスの自宅温泉湯治を始めたのは15歳の頃でした。2年ほどでアトピーは治り、その後は肌を気にすることからもすっかり解放されて、化粧品会社に就職。そこから社会人としてのストレスが肌に現れることもたびたびありましたが、湯治でコントロールができていたそう。しかし、出産を機にドンッ!と再発。そして赤ちゃんもアトピーを発症…。祐季さんがアトピーを克服するために考えたいろいろなこと、取った行動が今アトピーで泣いている多くの人の助けになりますように。 持って生まれたアトピーにステロイド外 用薬を15 年使用。日光アレルギーとも診断され、ステロイドは内服も。その後薬を一切断ち、源泉での自宅温泉湯治を開始。一旦アトピーを治すも、出産後に大きく再発。赤ちゃんもアトピーを発症。二人で湯治に励み、そこから1年ほどで母子ともに克服 |
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土井 祐季さん(31歳) | |
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「痛みもかゆみもなくお風呂に入れるってこんなに気持ちのいいものだったんですよね」。穏やかに、でも力強くアトピーのない幸せを語る土井祐季さん。
「ご飯を作るのも、子どもと遊ぶのも、かゆみがないだけでこんなに楽しいんだとわかりました。四六時中かゆかったので、この苦痛のなさがうれしいんです」 おしゃれでキレイな若いママ。2歳の愛娘、やんちゃかわいい向ひ まり日葵ちゃんがママにピッタリくっついています。
祐季さんは透明感のある美肌、向日葵ちゃんは元気いっぱい、健康そのものの肌。かつては人相が変わって、鏡の中の自分の姿に思わず泣いてしまったことも何度かあったそう。そんなつらい日々を過ごした頃には憧れでしかなかった"美しい肌"を輝かせて、祐季さんはいろいろな思いを心を込めて語ってくれました。
- 思春期に入れば治ると言われていたけれど…
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アトピーを持って生まれて、物心がついたときには薬を使い出していた祐季さん。
「小学校のときは手首、膝、スネ辺りに盛り上がったような赤みがポコポコ出ていて気になっていました」
学校には、アトピーだとすぐにわかる人、体を掻いている人はわりといたそうです。祐季さんも気が付くと掻いている、そんな一人でした。
勉強で深夜まで起きているようになってきた中学生時代に症状は広がり、手や指、お尻にも。
「授業中、お尻がムズムズしてきてじっとしているのがつらかったです」
休み時間に薬を塗って落ち着いて、しかし、その効能も次第に落ち、塗り薬では抑えられないようになったのが中学3年生の頃でした。
「たまたま窓際の席になったとき、日の当たる側の体半分が腫れ出しました。日光アレルギーだと診断されて飲み薬が出て、それを飲むと症状は一気に退きました。ちょうど学校がテスト期間で、その数日間を薬で乗り切った感じです」
飲み薬の効き目に驚いたものの、そうした治し方には疑問を抱き続けていたという祐季さんとお母さま。
「子どもの頃から病院では『思春期に入るとアトピーは治る』と言われ続けていたからなんです。脂が出てくるようになると治るって…」
でも治るどころかひどくなっている現実にお母さまも心配し、別の治し方を探るうちにオムバスの書籍に出会いました。 生まれてからずっと使い続けてきたステロイドをやめると、全身から汁が噴き出し、一気に離脱状態へ。
中学3年生の秋、休学をして自宅温泉湯治を開始。1日に4回、源泉での湯治に励みます。留年も覚悟の上でしたが、離脱は徐々に退き、休学は数カ月間で済んだそうです。第一志望の高校にも合格し、無事進学。
「高校に入った頃はまだ尾を引いていましたね。かゆみもありましたし。手とお尻に症状は残っていました。手のアトピーには絆創膏などを貼り、お尻は人からは見えないので気にしませんでした」
だんだん眠れるようになっていき、2年生になるとアトピーが気になることはもうほとんどなかったようです。