アトピー克服体験記 |
- 栃木県 藤田美保子さん
前編(あとぴナビ2009年8月号)では、アトピー克服を契機に 健康の大切さを痛感した藤田さんが「自分が本当にやりたいこ とを見つけよう」と決意するまでの経緯を伺いました。 その後藤田さんは、これまでの人生観を大きく変えることとな るボディワーク「トレガーアプローチ」と出会います。そして 現在、セッションやトレガーの講師としてワークショップとい った活動を中心に、充実した日々を送っています。 |
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栃木県 藤田美保子さん | |
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アトピー克服後、職場復帰を果たした
藤田さんですが、健康を取り戻す過程で
次第に自分自身の内側を見つめる時間が
増えていきました。かつて症状が悪化し
たときには希望を失いかけたときもあり
ましたが、克服後は健康のありがたさを
再認識。アトピー克服の経験が、生き方
を見直すきっかけとなったのです。
そして「自分が本当にやりたいことを 探したい」という気持ちが次第に大きく なり、アトピー発症前から勤めてきた高 校の音楽教師をやめることに。周囲の人 たちには「元気になったのに、なぜ?」 と、驚かれましたが、「人生の次のステ ップを踏み出そう」という決断に迷いは ありませんでした。
- アメリカでトレガーアプローチとめぐり会う!
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教職の仕事をやめた直後はすべてが未
知数の状態。当初は、パーキンソン病を
発症したお母さんを介護しながら、自分
を見つめ直すつもりでした。ところが、
お父さんも同時期に退職。結局お父さん
が中心になってお母さんのケアをしてく
れることになり、藤田さんには思いがけ
ず自由な時間が沢山できました。そして、
久々に味わう解放感の中で「これから何
を始めよう!?」と、自分探しが始まった
のです。
周囲の人からは「音楽が専門だからピ アノの先生という道もある し、手に職があるのは強い」 と言われたこともありまし た。
「確かにそういう考え方 もあるけれど、何か違うよ うな気がしたんです。『自 分に何ができるか』と考え たとき、教員という肩書が なくなったのは大きい。こ れからはいろんな勉強をし て、多くの体験をしよう! と思いました」。
一方でお母さんの病は 進行し、体の自由がきかな い状態に。「もともと両親や祖父母の体 をマッサージするのが好きだった」とい う藤田さんに、お母さんが「体に関する ことを勉強してみたら?」と提案します。 そしてタイムリーにも、当時、興味があ ったコミュニケーション関連のセミナー の先生が、アメリカで気持ちいいボディ ワークにめぐり会ってコースを企画した 情報が入り、とてもひかれたのです。 その時点では何も知らずに参加を決め ましたが、それこそが藤田さんの人生観 に大きな影響を与えた「トレガーアプロ ーチ」との出会いとなりました。
トレガーアプローチとは「揺らす」 「伸ばす」「なでる」などのソフトな刺激 で体の動きを楽にするボディワーク。ア メリカではリラクゼーションやリハビリ にも使われ、すでにパーキンソン病にも 有効なボディワークとして注目されてい ました。「アメリカでパーキンソンの患 者さんの身体にワークをするビデオを見 たとき、『私はこのワークと出会うため に、ここに導かれてきたんだ!』と確信 しました。当時の私はボディワークにつ いては全くの素人。でも、運命的な出会 いでした」。