アトピー克服体験記 |
- 薄雲政宏さん
99年、薄雲政宏さんは「湯治の声」(「あとぴナビ」の前身誌)5月号の克服 レポートに、生気みなぎる晴れやかな笑顔で登場していました。同じページ に載っていた、自宅温泉湯治を開始したばかりの頃の写真に見る“不安げで 目に力のない表情”とはとても対照的。 あれから10年の歳月が流れました。現在の薄雲さんは、どんな表情を見せて くださるのでしょうか。そして、気になる肌状態は?。 10年前、一旦仕事を辞めて自宅温泉湯治に専念した薄雲さん。1回1時間の湯治を 日に2回行っていました。スポーツマンゆえ、体を動かさないとストレスになり そうだと、痛み・かゆみに耐えながら近くの山を登ることを日課にしていました。 奥様・直子さんにどう励まされて精神的な苦しさにどう立ち向かっていかれたか など、「克服体験ナビ」からご覧ください。 |
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薄雲政宏さん | |
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「あのときはほんまに治せた喜びいっ
ぱいで『こんなに元気になりました!』
って、意気揚々と取材を受けていました
よね」と、10年前と変わらぬ"大きな笑
顔"を見せてくださる薄雲さん。
もうすっかりアトピーとは無縁なのか を問えば、「実は、忙しさから疲れが出た ときや、季節の変わり目には状態が落ち ることもあります。出やすいのは首のあ たりです。かゆい程度なんですが、かゆ みが出てくると気持ちは沈んでしまいま すね。それと、疲れからヘルペスが出た こともあります。今回の取材では、治せ た!と喜んで無茶をすると、何度も失敗 するものだと、それも伝えることができ そうです」。
薄雲さんのお仕事は介護関係。体力勝 負の面もある職業です。しかし、ハード だからといって、手を抜くことなどでき るものではありません。原因はわかって いるのに改善がむずかしいとなると、今 度はそれがストレスにもつながりそうで す。
アトピーに苦しんだ記憶が鮮明に残る ため、かゆみが出てくるたびに『あの状 態が再び?』との恐怖が頭をかすめてし まうよう。「実は今も少しでも不安になっ たらオムバスの相談員さんに電話をして います。『ちょっと出ました』って。お話 をしていると自分で気づけていないとこ ろを気づかせてもらえるんです。大丈夫 だ。すぐ治せる。こう確信できるとホッ としますね」。
オムバスをうまく頼ってストレスを緩 和するのが薄雲さん流。すぐに元気にな れるとの希望を宿すと、後は、できる範 囲で規則正しい生活をするのみです。「は よ寝る。お風呂にゆっくり入る。晩酌の 量を缶ビール1本だけにする(笑)とか」。 健康は管理するもの。いい状態に戻す も戻さないも自分次第です。いい生活の 積み重ねが〝元気〞の基本なのですね。
- 子どもたちにもアレルギーが…。活水器設置で家族全員健康体へ
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薄雲さんは、中学、高校、大学とラグ
ビーを続けてきたスポーツマン。子ども
の頃から体力には自信があって、「自分は
健康体であることを疑いもしませんでし
た」。しかし、そういえば「肌」だけは弱
くて、あせもが出やすくかゆくなりがち
だけれど、そんなものは病院でもらうス
テロイドをちょっと塗ればスッと退くか
ら病気のうちには入らないと思っていた
のです。
多用はしなかったけれど、薄雲さんの ステロイドとのつきあいは、小学校の頃 から社会人になるまでと長きにわたった ことになります。ステロイドでかゆみや 炎症を抑え続けることができたから、自 分はアトピーだったとは気づくきっかけ がなかっただけなのかもしれません。一 生抑え続けられるならそれもいいのでし ょうが、薬は無情にも効かなくなってしまいました。 一番はじめは「あせも」程度のものだ ったはず。それが、ステロイドでその場 しのぎを続けるうちに「全身炎症だらけ のアトピー」へと重症化していったので す。その段階で「自分はアレルギー体質 だったのか」と知ることになりました。 今、薄雲さんは3児のパパになってい ます。程度の差が大きくあるものの、お 子さん3人ともにアレルギーがあるそう です。
「自分がアトピーに悩んでいたときは、 私自身の勉強不足を棚に上げ、医師を恨 んだりもしました」とおっしゃる薄雲さ ん。今は、子どもたちにとって正しいあ り方で健康体へと状態をあげてやろうと、経験者として、父親として、ステロイド を使わないのは当然のこと、体をしっか り温めることを基本に「いい生活」を根 づかせています。その甲斐あって、子ど もたちにはもう気になるほどの症状は残 っていないようです。
活水器を導入したのも家族全員の健康 のため。ご自身が調子を落としたときに も、活水器があるという安心は大きな支 えになっているようです。
「湯治をするからにはしっかり汗をかき たい。活水器のお湯での湯治は温まり方 がよくて、よく汗をかけます。気持ちい いですね」