生体防御力で夏バテ予防! |
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アトピーの方にとって、夏は汗と紫外線対策ばかりに注意が向いてしまいがちです。
外敵に負けない体作りは、アトピーの改善にも効果があるはずです。
- 1.「生体防御力」とは何か?
- 外部から侵入する異物や内部で発生する異常部分と戦って健康を守る免疫よりも広く働く総合力
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生きている限り、常に私たちは外敵と戦っています。息を吸えば空気と一緒にたくさんの菌やウイルスが肺の中に入ってきます。食事をすれば、食物と一緒にたくさんの有害物質や病原体も体内に入ってきます。それでも何とか健康に生きていられるのは、生体防御力が働いてくれているからです。
体内に侵入した細菌やウイルスをやっつける仕組みは、一般に「免疫系」と呼ばれています。しかし、人体には免疫系以外にも、皮膚や粘膜、腸内細菌などが、外敵から身を守るバリアとして働いています。これらの仕組みすべての総合力が生体防御力です。実際に、呼吸によって吸い込んだ異物は、まずは鼻毛によって捕まえられます。さらに気管、気管支の粘膜や細胞の繊毛で異物は捕らえられ、痰などとなって排出されます。免疫が働くのはさらに先のことになります。体を守る仕組みは免疫だけではないことがおわかりでしょうか。
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生体防御力は、下等動物から人間まですべての生物に備わっています。
たとえば、無脊椎動物はリンパ球を持っていないので「免疫システム」がありません。しかし、それでも彼らが生きていけるのは、外敵を体内に入れないレベルの生体防御力が非常に高いためと考えられます。
人間が本来にもっている生体防御力を低下させないようにすることが、年間を通じて体調を崩さないコツです。生体防御力を維持する生活スタイルには、アトピーを改善するためのヒントもたくさんあります。