アトピー肌と乾燥肌のスキンケア |
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- 秋・冬はお肌が乾燥する季節。乾燥からお肌を守るためにはスキンケアが欠かせません。
正しい皮膚のしくみを知って、アトピー肌や乾燥肌の改善に役立てましょう。
- 1.皮膚のはたらきとは?
- 体の表面を被う皮膚は、常に外界と接しています。体と外部の境界を形作っている器官ですから、そのはたらきは多岐にわたります。ここではまず、皮膚の役割を簡単に知っておきましょう。
- ■皮膚の4つのはたらき
- 1.防御と包囲
皮膚は外界と人間の体の接点。膜のような構造で体を包み、体の中に有害な物質が入り込まないように防御しています。また、体内から体外に必要な物質が出て行かないようにするはたらきがあります。また外部からの衝撃を弱めるクッションの働きもあります。
2.分泌と排泄
皮膚には、皮脂を分泌する「皮脂腺」と汗を分泌する「汗腺」があります。皮脂腺から皮脂が分泌されることで皮膚表面には薄い膜ができます。この膜が皮膚の水分蒸発や乾燥を防ぎ、皮膚表面を滑らかで柔らかく保つはたらきを持っています。汗腺からは汗が分泌され、水分や老廃物を排泄しています。健康な肌は常に汗を分泌し、肌表面に潤いを与えています。
不足しがちなセラミドを外から補給するセラミド配合のクリームも最近発売されました。ローション状、クリーム状、ゲル状とありますが、ローション状はつけやすい反面成分が落ちるのも早く、クリーム状は落ちにくいですが塗った後、少々べたつきます。たとえば、朝のお出かけ前にはローション状の保湿剤、お風呂上りはクリーム状のものを使うなど、TPOによって使い分ける工夫も大切です。
3.体温の調節
皮膚には細い血管が集まっています。この血管は、周囲の温度が高いと一時的に拡張。その結果、血液の循環がよくなり熱が放出されます。また発汗が促され、その汗を蒸発させることにより気化熱をうばい、皮膚表面が冷えることからも体温を下げます。逆に、周囲が寒い場合には、血管は収縮し、毛穴を塞いで体温の低下を防ぎます。こうして皮膚は体温を調節しています。
4.知覚器官
皮膚は五感のひとつである触覚を感知する器官です。皮膚には神経のネットワークが多数分布。外界から受けた刺激に応じて、触れた感じ(触覚)、熱さ(温覚)、冷たさ(冷覚)、痛み(痛覚)、押される感じ(圧覚)を感知し、伝達する役割を担っています。