アトピーと心のコーピング |
監修/YMJコーピング研究所 コーピングとは、ストレス状態を平常な状態に戻そうとする行為のこと。コーピングでアトピーの悪化を予防しましょう。 取材協力/田村綾子(YMJコーピング研究所シニアインストラクター) |
- 例えば「おはよう」とあいさつした相手から反応がなかったらあなたはどう感じますか??
- 悲観的に考える人、相手の気持ちを思いやる人、気にしない人など、感じ方はさまざまです。その中でも「マイナスの思考回路」を習慣的に持っている人は、どうしてもストレスを抱えてしまいがちになります。そういった感情の動きは、体の機能をも低下させます。心身相関という意味では、アトピーの人にとっても、症状を悪化させてしまうことにもなりかねません。
実際のところは、冒頭のように“挨拶したら返事がなかった”という事実があるだけです。このストレス刺激に対して過剰にマイナスに考える人は、自分からストレスを大きくしてしまっているのです。
- 1.ストレスに対処する技術を身につけよう
- ストレスは誰にでもあります。ただし、ストレスへの考え方や対処法には個人差があり、学校で同じように先生に叱られたにもかかわらず、職員室を出るとケロッとしている人もいれば、いつまでもクヨクヨしてしまう人もいます。しかし、クヨクヨしてしまう子どもだった人でも、大人になって上司に怒鳴られても上手に気分転換できるようになっていたりすることもあります。つまり、ストレスへの対処のしかたは先天的なものではなく、身につけることができる技術のようなものなのです。
これを心理学の言葉では「コーピング」と呼びます。コーピングは英語の“cope”(難局に対処する)を語源としています。その通り、ストレスという難局に対処し、ストレス状態を平常な状態に戻そうとする行為がコーピングです。コーピングを上手に取り入れながら、アトピーの悪化を予防しましょう。