腸内環境とアトピー |
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体の中にあるのに、皮膚のように外部との接触がある免疫器官、それが腸です。
腸内環境を正常化することは、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー症状にも大切なこと。
腸内環境と健康の関係を知り、アトピーの改善に役立てましょう。
- 1.健康な体はおなかが元気
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お酒を飲みすぎた翌朝や、過度に緊張しストレスを感じたときなどにお腹がゆるくなったことはありませんか?便秘をするとお肌が荒れてしまいませんか?
実は、お腹の調子と体の健康には密接な関係があるのです。
- ■若い人に増えている便秘
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最近、若い女性の間に、平日は排便せずに、週末になると下剤を飲んでまとめて排便するという「週末トイレ症候群」などという現象が見られるほど、深刻な便秘症の人が増えています。なぜ、便秘になってしまうのでしょうか?
日本人の食生活はどんどん欧米化しています。穀物や野菜、魚中心の生活から肉中心の食生活に変わりました。この40年間で肉類の消費量が10倍に跳ね上がったというデータを見てもそれは明らかです。こうした食生活に加え、ダイエットによる食事抜きの生活、運動不足、コンビニエンスストアの発展によって甘くて美味しいお菓子ばかり食べているという若者が増えています。このような食物繊維の少ない食生活は、便秘を引き起こしやすいのです。
- ■老化する腸年齢
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便秘は、腸が老化している場合の顕著な症状。
腸の老化は年齢とともに進むものですが、最近では若い人ほど腸の老化が進んでいる傾向にあります。
健康な人の便には1gあたり1兆個、一人の腸の中には、なんと合計1.5kgもの腸内細菌が住んでいます。人はおびただしい数の細菌とともに共生していると言えます。これらの腸内細菌の10〜15%がビフィズス菌といわれる、腸内の環境を整えたり、食物を分解し消化吸収に役立つ善玉菌で、私たちの健康を支えています。一方で5〜6%の悪玉菌といわれる、体に有害な物質を生み出す菌もいます。便秘になり、便が長く腸に留まって腐敗すると、この悪玉菌が増殖、腸の老化を早めます。有害な物質は血管から吸収されて体中を巡り、生活習慣病や痴呆症の原因になることもあります。
ですから、毎日便を排泄し、腸内をきれいにしておくことは、腸の老化を防ぐためにはとても大切。腸年齢を若く保つことが、体の健康に大きな意味を持つのです。