東京都 藤田崇史(たかふみ)くん(11歳) |
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- アトピーは治らない?いいえ。今、どう見ても健康な肌です
- ■塗るほどに広がる症状。薬の継続使用に不安を感じて
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「アトピーは治らない病気だってよく言いますよね。皮膚科の先生もそう言ってしまうということは、アトピーはステロイドでは治せませんよと言っているようなものですよね。でも、崇史の今の肌は、どう見ても普通の肌。薬を止めて湯治をしたから、体の中からアトピーが治せたんですよねぇ」。
そう感慨深く話してくださるのは、藤田崇史くんのお母さま・幸江さん。崇史くんが「あとぴナビ」の克服体験記に登場してくれたのは今から4年前。当時小学2年生だった崇史くんは、今、6年生になりました。体は大きくなり、ちょっと大人っぽくもなっています。キックベースが大好きな、よく日焼けした元気一色の男の子は、たくましく成長中!なのです。
崇史くんがアトピーを発症したのは、約10年前の1歳2カ月の頃でした。離乳食が始まると口の周りにかゆそうな赤みが出るようになり、よく自分でも掻いていたようです。赤みは口周りだけでなく手首にも見られました。「肌が荒れだして、これってアトピー?と思い、病院へ連れて行きました。ステロイドが処方され、1日に塗る上限を言われたようにも思うんですが、塗らないと症状が出るので食後には必ず塗っていました。薬さえあればどうにかなるって、そんなふうに安心していました」しかし、同じ薬がよく効いた期間はたった2、3カ月だったそうです。
「それまでも、塗ると退くけれど塗らないと出るということは、治っているわけじゃないみたい?と、そんな、なんとなくおかしいなぁという思いはありました。しかも、かゆそうな部分がほっぺのほうにも広がっているのも不思議でした。このまま塗っているだけでいいのかなと迷いが出てきたんですよね」
藤田さんの場合は、ちょうどその頃にオムバス式の方法でアトピーを克服した人に偶然にも出会えたことが転機になっています。そして薬を断つことにします。薬を塗っていた期間は数カ月と短かったことから、離脱もそんなにひどくは出ないだろうと思ったそうですが、予想に反し、「薬を止めたら、背中一面に膿を伴って症状が広がりました。こんなに影響が出るんだとすごく驚きました。
でも、体に溜めこんだ薬の影響を正さない限りアトピーは治らないともわかっていましたし、怖さはなかったですね。かわいそうでしたが」病気になったら病院へ行くのはごく普通のこと。出された薬を使うのも、それがまさか間違っていることだなんて誰も普通は思わない。当然のことでしょう。アトピー症状を訴え、診てもらい、そこで薬が出されたら、これが『医師が行う治療である限り』、私たち一般の人間は、これはアトピーを治すための治療が行われていると思って然りでしょう。
しかし、幸江さんが気付いたように「ステロイドは出ていた症状を抑えるだけの薬で、アトピーを根本から治すための薬ではないのです。今は、年々体力がついてくるような崇史くんを見て、ずっと薬で抑え込むような治療をあのまま選ばなくて本当によかったと、正しい選択ができたことに満足していらっしゃる藤田さんご一家です。