神奈川県 長谷川拓真さん(16歳) |
- 一晩できれいになる薬の強さって怖い。その分副作用も強いということですよね
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「キレイでしょ」と、腕を見せてくれ
る長谷川拓真さん。
今はほとんどアトピ ーを意識することはないようで、お母さ ま・恵さんも「回復度はほぼ100%で はないかと思いますね」と、太鼓判を押 します。
拓真さんは、主に幼稚園から小学校低 学年にかけての時期に自宅温泉湯治に励 んでいました。現在は高校2年生。アト ピーから遠ざかって久しい様子ですが、 中学に上がる前後に、大きな環境の変化 から心身ともに負荷がかかり、ドカンと アトピー症状が再発したこともあったの だそうです。
「私は慌ててしまいましたが、本人は 『お母さん、オムバ スがあるじゃん』っ て構えていました ね」。アトピーのこ とも忘れるほど(い いことです!)オム バスとは疎遠だった ようですが、再び連 絡を取り、「ピュア サージオイルでのス キンケアと相談員さ んのアドバイスだけで2週間できれいに 症状を退かせること ができました」(恵 さん)。
拓真さんが赤ちゃ んだった頃にステロ イドを塗ってしまっ たことにさんざん後悔してきた恵さんで すから、こうして再発したときももちろ ん、ステロイド治療に戻ろうとは微塵も 思わなかったようです。
生後数カ月から皮膚科でもらったス テロイドを半年ほど塗り、アトピー症 状を抑えていた頃、美容部員をしてい る友達が「ステロイドは絶対にダメよ」 と教えてくれたことをきっかけにどう ダメなのかを調べ出した恵さん。「ステ ロイド軟膏禍訴訟」を起こした著者の 本に出会い、大きなショックを受けて います。
「長年使い続けた結果、肌だけでなく、 目や精神に異常をきたすといった、成 人の重症例が出ているものだったので 状況は違いますが、そういう薬を息子 に塗ってしまった罪悪感に苛まれまし た。どの親だってよかれと思って子ど もにステロイドを塗ったことでしょ う。私もそうでした。なのに、アトピ ーを治す薬ではなかったのですね。塗 れば一晩できれいになるなんて、作 用が強すぎる。その分副作用も強い と気づくべきでした」
期間的にはそれほど溜めこんでいなか ったはずのステロイドも、断つと、拓真 さんの肌はジクジクになっていきまし た。赤く腫れた肌は、幼児虐待でも受け ているのかと疑われることもあったと聞 きます。「子どもに塗っていた私の手指 からも同じようにステロイドはしみ込ん でいたので、私にも離脱症状がかなり出ました。湯治で追い出しました」。 もちろん、臓器移植などの、命に関わ る疾患では自己免疫力を薬剤で抑える必 要はあるのですから、ステロイドの存在 そのものを否定するものでは決してない と恵さんはいいます。ただ、アトピー の症状を出さない・出せないように するためだけにステロイドを使って 免疫力を抑え続けることはしてはい けないことだったと。
アトピーの薬とされているステロイ ドを止めたからこそアトピーが克服 できたというのは、なんともわかりにく い真実。しかし、拓真さんの、今の力強 い健常な肌が、それを証明してくれてい るのではないでしょうか。