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佐賀県 松隈(まつぐま)奈津実ちゃん(11歳)

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  • 薬をやめると症状が出るなら、それは薬で抑えているだけ。治しているわけではないんですよね。
  • 「悔しいんです。もしステロイドを塗っていなければ、奈津実は今頃アトピーなんてとっくに治せていただろうと思うと本当に悔しくて…。ステロイドとはどういうものか、ちゃんと勉強せずに塗ったことに親の責任も感じています」と、自分を責めるように話すのは、松隈奈津実ちゃんのお母さま・佳子さんです。

    奈津実ちゃんは今春から6年生。「この1年でグンと背が伸びた」と、佳子さんも驚く成長ぶり。アトピー症状のないきれいな肌も着実に増えていっているようです。寒い時期には顔、首、肘の内側に乾燥が目立つそうですが、首から下は「もうかなりいい状態ですね。かさつきも減って、普通の肌のようになってきました。3年くらい前までは、お風呂上がりには全身のかゆみがきつく、1時間近く掻き続けていましたが、今は10分も掻けば落ち着くようです」。

    ステロイドを使い出したのは生後2カ月の頃でした。頬のジュクジュクした湿疹にステロイドを塗り続けているうちに、部分的だった症状が全身へ。一度薬をやめてみたところ、日に日に悪化する状態に佳子さんはたじろぎました。

    奈津実ちゃんが3歳の頃、別の皮膚科へ向かうと、「ステロイド自体はそう入っていないから副作用がない」と言い切る医師が調合したクリームが出されました。「一旦きれいになってもやめずに使い続けてください。よく塗ってください」との指示でした。

    そこから半年間しっかり塗り続けると、症状はずいぶんきれいに退いたそうです。しかし、薬を塗る間隔を空けてみると、以前にも増して、悪化し出すという状況に「やっぱり薬で抑えていただけだったんだ。自分の力で治せていたわけじゃない」と悟った佳子さん。副作用がないと言い切った医師の言葉をもともとどこかで疑っていた不信感も手伝って、それ以上は、処方された薬を使いませんでした。

    「医師からは、アトピーは一生付き合っていかなければならない病気だと言われました。ステロイドについては、アトピーと付き合っていくために必要な薬だと説明されました。アトピーの原因は皮膚だけではなくて体内にもあるはずなのに、もしそれを知っていて皮膚症状だけを抑える薬を出しているならひどい話だと思います。『あとぴナビ』の特集で、安保先生や木俣先生の『ステロイドはアトピーを治すための薬ではない』というお話を読むと、ステロイドに頼らずにアトピーがよくなるときちんと言える先生がいらっしゃることに安心します。こういうお医者さんにはじめに出会えていたら…とも思ってしまうんですけどね」。

    今は、お腹や背中にはツルッとした肌も現れています。「ステロイドを塗らずにいい肌を保てていると思うと、やめてよかったと思えます。たくさん薬を塗っていたときは、これ以上悪くしたくないという不安が常にありましたが、やめてからはそういう不安に襲われることもなくなりました。もしステロイドを塗り続けていたらと想像するとぞっとします」。

    ※ステロイド剤を断つにあたりましては、専門家のアドバイスを受けられることをお勧めします。  

安保徹教授「私の考えるアトピーの治し方」


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