- 入浴の温度ですが、アトピー性皮膚炎の方の入浴温度としては、42℃は適切な温度ではありません。
人間の体温は、体内温度でだいたい37度です。この温度よりも5度も高い温度での入浴すると、体はその熱を受けいれないように自律神経が働き(体温が42度にまで上がると、生命維持が困難になるため)、体表の温度は上がっても、体内の深部温度は上がりにくくなります。
つまり、入浴によって得られる温熱効果を十分に得ることができなくなるのです。
また、体表の温度を上げた場合、その熱を冷ますために、皮膚表面の水分蒸散量が高まることで、入浴後の乾燥を招きやすくなります。
(熱を下げるための体の仕組みとして、水分を蒸発させ、気化熱を放散するため)
さらに、温泉入浴により得られる効果には「物理的作用」「温熱作用」「含有化学成分の作用」の3つがありますが、高温での短時間入浴は、いずれの効果も十分に得ることができません。
まして、高温で長時間入浴しているのであれば、これは皮膚と体に相当な負荷をかけ続けることになりますので、その状況を毎日継続することは、皮膚や体調面からもマイナスとなります。
したがって、入浴はできる限り、体内の深部温度に近い温度にすることがお勧めです。
具体的には38℃を目安に、これから寒い時期は39℃まで、夏の暑い時期は37℃というように、外気温に合わせて±1℃の範囲で調整すると良いでしょう。
また、入浴後のスキンケアですが、今の入浴状況では、高温での入浴が乾燥を招いている可能性が高いと思われますので、入浴温度を変えて、まずは様子を見ましょう。
さらに、スキンケアを行う際には、浴槽から上がってから、浴室内にいる間に、手早く行う方が良いでしょう。これは、浴室内の方が、水蒸気で湿度が保たれているため、スキンケアがより有効になるためです。
それと、冬のスキンケアは、夏や秋のスキンケアとは異なります。
これは外気の状態(気温・湿度)が異なるためですが、自分の肌の状況を見極めて、適切なスキンケアを行うことを心がけましょう。
最後に、毎日の入浴習慣は、適切に行うことで、最良のスキンケアとなり、体の中の原因でもある自律神経、内分泌の正常化にも効果的に働きかけます。
また、毎日のことだからこそ、一歩一歩、確実に前進させられます。
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